古い家をリフォームせずに貸したいなら更地にした方が良いのか?
貸したい

相続などで実家などの古い家を所有した場合、そのまま放置しておくのはもったいないため、家を貸したいと思う人もいらっしゃるはずです。
賃貸として貸し出すために、リフォームで内装を整えた場合、それなりに費用が掛かります。
そのため、リフォームをしなくても古い家を貸せるのか、それとも更地にしてしまった方が良いのか悩むケースもあるのではないでしょうか。
そこで本記事では、古い家をリフォームせずに貸せるのか、また古い家を貸す場合に知っておきたい注意点についてご説明します。
目次
1.最低限押さえた方が良いプチリフォーム術
古い家は、その状態にもよりますが、そのままではなかなか借り手がつきません。
賃貸物件に住む人のほとんどは、見た目のきれいさを重視する傾向にあるからです。
しかし、家賃が安ければ、古い家でも住みたいと思う人がいないわけではありません。
ただ、その数は決して多くはないでしょう。
そのため、古い家を貸したい場合、大掛かりなリフォームをするのではなく、見栄えをよくするための部分的なリフォームをすることをおすすめします。
コストをできるだけ抑えたうえで、見た目をよくするリフォームには次のようなものがあります。
1)キッチンシンクを変える
光る素材のものは劣化が目立ちます。
キッチンシンクだけでも新しいものに変えると、明るい雰囲気になり、キッチンが見違えるでしょう。
2)洗面化粧台を交換する
洗面所は水垢などで汚れやすく、劣化が目立ちやすい場所です。
洗面台だけであれば、リフォーム費用はそれほどかかりません。
水回りがきれいになれば、新しい印象を与えられるでしょう。
3)スイッチやコンセントを新しくする
照明のスイッチやコンセントなどのカバーは、プラスチックでできているため、古くなると変色して劣化が目立ちます。
スイッチやコンセントのカバーは単価が安く、新しいものに交換すれば室内の印象が良くなるでしょう。
4)温水洗浄便座を取り付ける
温水洗浄便座の取り付けは、コストをかけずにできるプチリフォームです。
温水洗浄便座自体は1万円程度から販売されており、取り付けも簡単で業者に依頼しなくても自分で設置することができます。
便座と便座のふたを新品に替えれば、トイレ自体がきれいに新しく見えるようになるでしょう。
2.古い家を貸した方が良いケースと更地にした方が良いケース
リフォームをせずに古い家を貸したいけれど、難しいのであれば更地にしてしまった方が良いのではと思われるかもしれません。
しかし、更地にした場合、家の解体費用が発生するうえに、固定資産税が最大6倍、都市計画税も3倍高くなるという点に注意が必要です。
そのため、更地にするのは最終手段として考えるべきでしょう。
しかしながら、土地や建物の状態によっては、更地にしてしまった方が良いケースもあります。
ここでは、古い家を貸した方が良いケースと、更地にしてしまった方が良いケースについてご説明します。
1)古い家のまま貸した方が良いケース
古い家でもそのまま貸した方が良いのは、次のようなケースです。
再建築不可物件
再建築不可物件は、更地にしてしまうと新たに家を建てられません。
都市計画区域と準都市計画区域の場合、建築基準法により幅員4m以上の道路に2m以上接していないと、家を建てることはできません。
したがって、再建築不可物件を更地にしてしまうと土地の用途が限られてしまい、土地の売却も難しくなります。
更地にせず、そのまま家として貸した方が良いでしょう。
駐車場などのニーズがない
更地にして駐車場やトランクルームなどに転用すれば、土地活用で収益を得られます。
しかしながら、駐車場やトランクルームのニーズがあまりない住宅地の場合などは、古い家のまま貸す方が良いでしょう。
2)更地にしてしまった方が良いケース
築50年以上の古い家は、現在の耐震基準に適合していません。
昭和56年5月31日より前に建てられた建物は、震度5程度を基準にした旧耐震基準に対応したものであり、震度6~7の地震が発生した場合には倒壊のリスクも。
旧耐震基準の古い家を貸すことは法律に違反するわけではありませんが、万が一、賃貸中に大きな地震が起き、建物が倒壊した場合には、オーナーに責任が問われる可能性もあります。
そのため、築50年以上の古い家を貸したい場合、耐震診断を受けた方が安心です。
しかし、耐震診断にも耐震補強工事にも多額の費用がかかるため、このような診断や工事を行って賃貸に出すのは現実的ではありません。
築50年以上の古い家で、耐震補強工事を行っていない物件は、更地にすることも視野に入れた方が良いでしょう。
3.リフォームしていない古い家を貸すコツ
リフォームをしていない古い家でも、次のような工夫をすれば入居者を見つけやすくなります。
1)ペットの飼育を許可する
昨今ではペットを飼育する人が増加しており、賃貸物件でもペットを飼いたいというニーズは高まっています。
しかし、未だペットの飼育を認めている賃貸物件はそう多くありません。
そのため、ペットの飼育を許可して家を貸すようにすれば、古い家でも入居者を獲得できる可能性が高くなります。
2)賃料を抑える
家賃を低く設定すれば、古い家でも住みたいと思う人はいます。
リフォームせずに古い家を貸したいのであれば、改修費用がかかっていない分、低家賃で貸し出すことで入居者を見つけやすくなるでしょう。
3)DIY賃貸借契約を利用する
DIY賃貸借契約とは、入居者によるリフォームを許可する賃貸借契約のことです。
従来の賃貸物件では、オーナーがリフォーム費用を負担することで、オーナーの意向に合わせたリフォームを行ってきました。
しかし、DIY賃貸借契約は、そのままの状態で物件を貸し出し、入居者に一定ルール下での自由なリフォームを許可する代わりに、その費用を入居者に負担してもらうというものです。
DIY賃貸借契約は「古い家をそのまま貸したい」というオーナーのニーズに適した賃貸経営の手段だと言えるでしょう。
まとめ
古い家が建つ土地を更地にすると、家の解体費用に加え固定資産税などの負担が高くなるといったデメリットがあります。
そのため、所有する古い家を賃貸として活用したい場合は、必要最低限の簡単なリフォームを行うほか、DIY賃貸借契約を結べる物件として貸し出すことをおすすめします。
当社は賃貸管理を専門にする不動産管理会社です。
古い家の利活用や空室にお困りのオーナー様は、お気軽にご相談ください。
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