アパートの1階と2階で妥当な家賃差はいくら?賃貸オーナー向けに解説
空室対策
2階の部屋は、1階にはない防犯上のメリットなどがあります。
そのため、賃貸物件を探す際の条件に「2階以上の部屋」を挙げる希望者も少なくありません。
一方、1階の部屋は不人気で、集客力を高めるためにオーナーはどのような基準で家賃を設定すればよいのでしょうか。
本記事では、アパートの1階と2階の家賃差の傾向と、入居者から見た各階の魅力についてご紹介します。
目次
1.アパートの1階と2階に家賃差はある?

一般的にアパートの1階は家賃が安く、高層階になるほど家賃が高くなる傾向があります。
同じ間取りや設備であっても、1階のほうが2階よりも数千円程度安く抑えられており、年間で2万円以上の家賃差になることも少なくありません。
2.アパートの1階のメリット
賃貸物件情報を集めたポータルサイトには、検索条件に「2階以上」があることから、2階以上の部屋は人気です。
しかし、コスト面でみれば、2階よりも1階の方が家賃が安く、入居者にとっては良いでしょう。
以下では、賃貸オーナーが知っておくべき、入居者目線でのアパート1階のメリットを解説します。
メリット①出入りがしやすい

1階は、出入りのしやすさがメリットです。
エレベーターや階段を使って上階まで上がる必要がなく、上り下りの負担もありません。
また、エレベーターに乗るまでの待ち時間もありません。
スーパーでのまとめ買いのように、多くの荷物を運ぶ必要がある人にとって、上り下りがない生活は大変快適なものになるでしょう。
若いファミリー層だけでなく、足腰の負担を避けたい高齢者にとっても大きなメリットであるといえます。
メリット②過度に騒音を気にする必要がない
足音や生活音を理由にした隣人トラブルは、集合住宅で生活をする上で絶対に避けたいものです。
そのため、2階以上の部屋では階下に迷惑がかからないよう、足音や椅子を引く音などに気を配る世帯が多いでしょう。
その点、1階は足音や生活音が階下に響く心配がありません。
建物によっては話し声の大きさに注意が必要ですが、「足音を立てないように」と過度に気を遣うことがないため、生活から受けるストレスは軽減されます。
足音の大きな大人はもちろん、家の中を動き回る小さな子供がいる世帯にとって、騒音問題から解放されるのは大きなメリットです。
メリット③コストパフォーマンスがいい
1階は、2階以上の部屋に比べて家賃が安く設定される傾向にあり、入居者にとってコスト面でメリットがあります。
また、入居の際は2階以上の部屋への搬入に掛かる追加料金が不要になるため、引越し費用も安く抑えられるでしょう。
3.アパートの1階のデメリット

次は、1階のデメリットを解説します。
デメリット①セキュリティ面が不安
1階の部屋が避けられる代表的な理由に、セキュリティ面への不安があります。
ベランダが道路に隣接しているような部屋は、2階に比べて侵入される可能性が高いのは間違いないでしょう。
また、侵入とまではいかなくても、外から室内を見られてしまうリスクは高くなりますので、カーテンを開けっぱなしにできないといった窮屈さは避けられません。
ただし、近年は1階の部屋を含めた建物全体のセキュリティを意識した物件が増加する傾向にあります。
全室にオートロックやモニター付きインターホンが備わっている物件を選べば、1階であることのデメリットはほとんど気にならない時代になったと言えるでしょう。
デメリット②湿気が多い
1階は建物の最下階であるため、日差しが入りにくい傾向があります。
また、湿気は空気よりも重く下に向かいやすいため、2階以上に比べて湿気が溜まりやすい場所になります。
多湿の環境は室内にカビが発生しやすくなりますので、室内の換気やお手入れに気を配らなければならない点には注意が必要です。
デメリット③騒音の影響を受けやすい
1階の部屋は周囲に騒音を与えにくい一方、騒音の影響を受けやすくなります。
多階層物件の1階は、上階の足音や家具を移動させる音がダイレクトに響くことも。
また、建物が道路に隣接している場合、2階以上の部屋に比べて車の通行音や通行人の話し声が聞こえやすくなります。
とくに、夜は日中よりも音が聞こえやすいため、立地によっては夜の睡眠が妨げられるといった被害を受ける可能性もあるでしょう。
4.アパートの1階と2階の家賃差はどれくらい?

前述の通り、アパートの1階は2階よりも家賃が安く設定される傾向にあります。
では具体的に、1階と2階で家賃の差はどれほどあるのでしょうか。
賃貸物件のポータルサイト「SUUMO」を参考に、首都圏の家賃を比較してみましょう。
▼東京都新宿区
| 築年数 | 間取り | 階数 | 面積 | 家賃 | 差額 |
| 10年 | 1LDK | 1階 | 32.6㎡ | 12.2万円 | ▲3,000円 |
| 2階 | 31.8㎡ | 12.5万円 | |||
| 17年 | 1K | 1階 | 25.62㎡ | 9.8万円 | ▲2,000円 |
| 2階 | 24.69㎡ | 10万円 | |||
| 10年 | 1DK | 1階 | 32.6㎡ | 12.2万円 | ▲3,000円 |
| 2階 | 31.8㎡ | 12.5万円 |
▼千葉県千葉市中央区
| 築年数 | 間取り | 階数 | 面積 | 家賃 | 差額 |
| 25年 | 2LDK | 1階 | 56㎡ | 7.7万円 | ▲4,000円 |
| 2階 | 56㎡ | 8.1万円 | |||
| 10年 | 2LDK | 1階 | 53.48㎡ | 9.5万円 | ▲2,000円 |
| 2階 | 53.48㎡ | 9.7万円 |
▼埼玉県さいたま市大宮区
| 築年数 | 間取り | 階数 | 面積 | 家賃 | 差額 |
| 新築 | 2LDK | 1階 | 57.48㎡ | 14.5万円 | ▲4,000円 |
| 2階 | 57.48㎡ | 14.9万円 | |||
| 5年 | 2LDK | 1階 | 67.31㎡ | 15.4万円 | ▲1,000円 |
| 2階 | 66.29㎡ | 15.5万円 |
同一物件における敷地面積がほぼ同じ1階と2階の部屋を比較した場合、どの地域・間取りであっても1階の家賃が安く設定されていました。
1階と2階の家賃差は1,000~4,000円程度に収まっていることから、これが適切な金額であると予測できます。
まとめ

アパートの家賃は、同じ物件・間取りであっても階によって差が付けられる傾向があります。
一般的には、1階の家賃がもっとも安く、2階は1階よりも1,000~4,000円ほど高めです。
この金額差には、各階の住み心地や利便性といった理由があります。
1階は階段やエレベーターの影響を受けず、騒音を出すことに気をつかわない住みやすさがありますが、周囲から騒音を受けやすく、またセキュリティ面にも課題があることから、上層階に比べて人気は低めです。
オーナーは1階の物件にも入居者を集められるよう、上階との差を意識した家賃を設定しましょう。
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