【アパート経営】千葉県の賃貸事情を解説!2024年最新動向
賃貸市況
千葉県は、首都圏の中でもベッドタウン・インバウンド・交通などの要となる地域です。
利便性の高いエリアと豊かな自然環境が共存することから、ビジネスとプライベートのバランスを求める方にも人気があります。
都心へのアクセスが良好な複数の路線によって都市部の利便性と郊外の穏やかな暮らしを両立できることから、エリアによっては安定した賃貸需要が見込めるでしょう。
本記事では、千葉県の賃貸事情を人口動態と世帯数の変化などの観点から解説します。
1.千葉県の賃貸住宅市況
千葉県の賃貸住宅市場は、地域によって異なる特徴を示しています。
都心に近いエリアでは、利便性の高さから安定した需要が見込まれる一方、県全体では人口減少が始まっているため、賃貸需要が維持されるエリアや物件種別は限定的になっていくでしょう。
賃貸住宅の着工戸数は近年減少傾向にありますが、空き家率は全国平均を下回っており、需給バランスは比較的良好な状態を保っています。
特に都心へのアクセスが良好なエリアでは今後も一定の賃貸需要が期待できるものと考えられますが、都心部の物件価格および賃料が高騰していることから競合物件の増加が懸念されます。
2.千葉県の賃貸住宅の着工戸数
※単位:戸
※千葉県「建築着工統計 月別・年度別資料」を基に弊社作成
千葉県における賃貸住宅の着工戸数の推移は、上記の通りです。
千葉県内における賃貸住宅の着工数は、2017年以降減少傾向にあります。
コロナ禍では一時15,000戸程度まで下がりましたが、2020年以降は増加しています。
区域 |
2023年 着工戸数 |
前年比 | 区域 |
2022年 着工戸数 |
|
– | 千葉県 | 44,540 | ▲6.8% | 千葉県 | 47,800 |
1 | 千葉市 | 8,147 | ▲5.8% | 千葉市 | 8,645 |
2 | 船橋市 | 5,351 | ▲7.6% | 船橋市 | 5,794 |
3 | 市川市 | 4,597 | 6.3% | 市川市 | 4,326 |
4 | 松戸市 | 4,003 | 17.8% | 柏市 | 3,522 |
5 | 柏市 | 3,306 | ▲6.1% | 松戸市 | 3,399 |
6 | 流山市 | 1,904 | ▲3.4% | 八千代市 | 2,386 |
7 | 木更津市 | 1,492 | ▲2.6% | 流山市 | 1,970 |
※単位:戸
※千葉県「千葉県内における令和5年の建築着工状況について」より引用
上記は、2022年、2023年の賃貸住宅を含む千葉県内市区町村別の着工戸数です。
多くのエリアで着工戸数が減少していますが、市川市や松戸市といった東京都に隣接しているエリアでの着工戸数が増えていることから、都心へのアクセスが良いエリアに対する住宅ニーズが高まっている傾向が見られます。
3.千葉県の貸家の空き家数
千葉県における貸家の空き家数の推移は以下の通りです。
年 | 総住宅数(戸) | 空き家(戸) | うち賃貸住宅(戸) | 空き家率(%) |
1998 | 2,321,100 | 294,700 | 194,000 | 12.70 |
2003 | 2,526,200 | 321,900 | 175,500 | 12.74 |
2008 | 2,717,700 | 355,900 | 190,800 | 13.10 |
2013 | 2,896,200 | 367,200 | 194,200 | 12.68 |
2018 | 3,029,800 | 382,500 | 198,300 | 12.62 |
※統計局「住宅土地統計調査」(平成10年~30年)を基に弊社作成
千葉県における空き家は、総住宅数の増加に比例して上昇しています。
空き家率は12~13%程度を推移しており、2018年の全国平均の13.6%よりもやや少ない空き家率を保っています。
一方、賃貸住宅の空き家は、総住宅数や空き家全体の増加割合に比べると大きな変動はありません。
1998年からの20年間で住宅数が1.3倍になってもほぼ変わらないことから、底堅い賃貸需要がうかがえます。
4.千葉県の持ち家・借家の割合
※千葉県総合企画部統計課「平成30年住宅・土地統計調査 調査結果の概要(千葉県版) 」を基に弊社作成
千葉県の持ち家率は増加傾向にありますが、2013年以降は借家の数が増え、割合が低下しました。
先述のとおり、借家が増える中でも借家の空き家数は大きく増加していないため、やはり賃貸需要は高まっているものと考えられます。
上位 | 市町村名 | 持ち家率 |
1位 | 長南町 | 95.70% |
2位 | 睦沢町 | 94.20% |
3位 | 白子町 | 92.40% |
4位 | 南房総市 | 92.10% |
5位 | 東庄町 | 91.50% |
下位 | 市町村名 | 持ち家率 |
50位 | 松戸市 | 57.9 |
51位 | 習志野市 | 56.7 |
52位 | 成田市 | 56.1 |
53位 | 市川市 | 48.8 |
54位 | 浦安市 | 47.8 |
※千葉県「指標で知る千葉県2023」を基に弊社作成
市町村別で見ると、地域によって持ち家率には大きな開きがあります。
持ち家率が90%を超える市町村は、都心から離れたエリアに位置しています。
一方、持ち家率が低い市町村の分布は、都心へのアクセスが良好な東葛飾エリア(我孫子市・柏市・鎌ケ谷市・流山市・野田市・松戸市)や京葉エリア(市川市・市原市・浦安市・千葉市・習志野市・船橋市・八千代市)が中心です。
東京に近いこうしたエリアでは、今後も高い賃貸需要が見込まれるでしょう。
5.千葉県の人口と世帯動態
※千葉県「令和5年千葉県毎月常住人口調査報告書(年報)」を基に弊社作成
最後に、千葉県の人口推移と世帯動向を見てみましょう。
千葉県の人口は緩やかな増加を続けてきましたが、2020年の628万人をピークに減少に転じました。
2021年以降は毎年数千人とわずかに減り続けており、今後も減少傾向は継続するものと考えられます。
一方、世帯数は減少に転じることなく増加を続けています。
首都圏や成田空港へのアクセスが良好なエリアでは、人口もわずかながら増加しています。
2022年から2023年にかけて最も人口が増えたのは、
流山市で+2,332人。
次いで千葉市の+1,883人です。
また、人口増は1,321人にとどまったものの、増加率は印西市が1.23%で1位となりました。
まとめ
千葉県は、豊かな自然環境と都心へのアクセス良好な住環境が共存するエリアです。
都心へのアクセスも良好で、空の玄関口である成田空港や日本屈指のレジャースポットである東京ディズニーリゾートといった観光や交通の要となる施設も多いことから、一定の賃貸需要を維持し続けるでしょう。
一方、東葛飾エリアや京葉エリアを除く地域は持ち家率が高く、人口の減少も見込まれるため、賃貸需要も低調になっていく可能性があります。
都心の住宅価格および賃料が高騰していることから、東京のベッドタウンとなるエリアは競合物件も増えていくものと考えられます。
こうしたエリアで確実に入居者を確保するためには、リーシングに強い管理会社に管理業務を委託することをおすすめします。
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