【福岡県】賃貸経営の市況解説2025―人口&世帯数・貸家の着工数・家賃動向

賃貸市況

九州最大の都市・福岡市を擁する福岡県は、九州とアジアの玄関口として発展を続けており、人口増加率は全国トップクラスを誇ります。

とくに福岡市では、「天神ビッグバン」などの大規模再開発が進行しており、この動きが賃貸市場にも好影響を与えています。

本記事では、福岡県の賃貸市場の現状について、人口動向・住宅事情・家賃相場などのデータを基に詳しく解説します。

1.福岡県-人口と世帯数

福岡県「福岡県の人口と世帯(推計)」を基に弊社作成

 

福岡県の人口は2021年に約513万人まで増加しましたが、その後は減少に転じています。

2022年からの4年間で4万人ほど減少し、2025年には510万人を下回りました。

 

一方、世帯数は減少に転じることなく、緩やかに増加を続けています。

毎年継続して2万世帯ずつ増え続けており、10年間で約20万世帯増加しました。

なお、人口減少傾向と相まって、世帯あたりの人口は減少傾向が続いています。

2016年の平均2.31人/世帯から、2025年には2.10人/世帯に減少しており、単身者世帯の増加が顕著であることがうかがえます。

福岡市・北九州市・久留米市-人口と世帯数

【福岡市】

人口(人) 世帯数(世帯)

2020

1,613,148 831,946

2021

1,619,767 841,964

2022

1,632,773 858,788

2023

1,644,734 873,324

2024

1,659,098 890,717

 

【北九州市】

人口(人) 世帯数(世帯)

2020

938,397 436,302

2021

930,638 436,651

2022

923,342 438,063

2023

915,416 438,908

2024

907,399 439,453

 

【久留米市】

人口(人) 世帯数(世帯)

2020

303,258  128,894

2021

301,808 129,945

2022

301,109 131,794

2023

300,184 133,235

2024

298,924 134,734

福岡県「福岡県 人口移動調査 第1表 市区町村別人口(令和2年11月~令和6年12月)」を基に弊社作成

 

福岡県内の市町村における人口トップ3は、福岡市・北九州市・久留米市です。

3市ともに世帯数は増加傾向にあり、毎年1%前後の伸長を続けています。

一方、人口の増減には大きな違いが見られます。

北九州市および久留米市は、継続的に人口が減少。

とくに北九州市の減少は大きく、毎年1%近く人口が減っています。

 

対照的に好調なのが、福岡市です。

2022年には、全国市区における総人口増加数がトップになるほど好調な人口流入が続いています。

その背景にあるのが、2015年2月に始動した「天神ビッグバン」と、続く2019年に始動した「博多コネクティッド」の二大再開発プロジェクトです。

規制緩和により大規模な開発が始まったのをきっかけに、ビジネスとエンターテイメントの両面で発展を続ける福岡市へ人口が集中する傾向が続いています。

2.福岡県-住宅総数と借家の割合

統計局「住宅・土地統計調査」を基に弊社作成

 

福岡県内における住宅総数(2023年)は、2,703,300戸です。

直近20年で約50万戸増加しました。

居住世帯のない戸数は351,500戸で、住宅総数の13%を占めています。

1)住宅総数のうち4割が借家

 

住宅総数のうち38%が借家で、戸数にして1,030,900戸です。

また持ち家と借家の比率は、持ち家の方が多いですが、借家も半数に近い割合を占めるなど、全国的にみて福岡県は賃貸需要が高いエリアだと言えるでしょう。

2)空き家全体の半数以上が賃貸住宅

 

空き家の数に大きな変化は見られません。

空き家は2008年以降、31~33万戸前後で推移しています。

賃貸住宅の空き家は、189,100戸(2023年)と空き家全体の56%を占めています。

空き家の半数以上が賃貸住宅であることから、福岡県は賃貸の競合物件が多く、空室になるリスクが高いエリアだという事がうかがえます。

3.福岡県-新設住宅の着工数

福岡県「福岡県の住宅着工統計を公開しています」を基に弊社作成

 

福岡県内における持ち家・貸家の新設着工数は、毎年2万5,000戸~3万戸で推移しています。

総数は大きく変動していませんが、貸家の割合はコロナ禍以降、さらに高まっています。

福岡県は元々、他の都道府県と比べると貸家比率が高いエリアですが、その傾向が強まっていることがうかがえます。

4.福岡県-平均家賃

全国賃貸管理ビジネス協会「全国家賃動向」を基に作成

※各年12月時点のデータを抜粋

 

福岡県内の平均家賃は毎年上昇を続け、この10年余りで、5,000円以上引き上がりました。

とくに2015年以降は、天神ビッグバンなどの再開発も後押しして上昇幅が拡大し、東京比70%前後の水準から75%前後まで急激に上昇しました。

東京都の賃料上昇が著しい中、直近数年を見ても75%を下回っていないことから、福岡県の家賃は全国でも高い水準にあることがうかがえます。

まとめ

福岡県は九州、そしてアジアの玄関口の呼び名どおり、諸外国とのアクセスポイントとして堅調な成長を続けています。

とくに福岡市の成長はめざましく、「天神ビッグバン」「博多コネクティッド」によるさらなる人口増加が期待されています。

貸家がコンスタントに着工される一方で、賃貸用の空き家が目立って増加していないことからも、賃貸需要の高さがうかがえるエリアです。

今後も増加が期待される人口流入の受け皿となる賃貸物件を安定して経営するためにも、リーシングに強い管理会社への管理委託がおすすめです。

 

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