賃貸マンション・アパートの清掃は空室対策に有効?費用相場も解説
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駅から近い便利な立地にあったとしても、どんなに入居者に人気の設備を整えても、入居者を獲得できないというお悩みを抱えているオーナーはいらっしゃいませんか?
そのような場合、物件の清掃が行き届いていない可能性があります。
例えば、入居希望者が内見に来た時に、集合玄関がゴミだらけの物件や廊下の電気が切れかけている物件、天井にクモの巣がたくさんあるような物件に住みたいと思うでしょうか。
建物共用部の清掃は基本の空室対策だと言えます。
では、建物をきれいに維持するための清掃費用はどのくらい必要になるのでしょうか。
今回は、賃貸物件の清掃の重要性と清掃にかかる費用の相場、オーナーのコスト負担を抑える方法をご紹介します。
目次
1.「清掃」が空室対策の基本である理由
第一印象は、最も人の記憶に残りやすく、さらに最初に与えられた印象は後の情報にも影響を与えると言われています。
入居希望者が内見に来た時、初めて目にするのは建物の外観であり、エントランス部分です。
エントランス部分に設置された郵便受けには、大量のチラシが差し込まれていたり、部屋に行くまでの廊下にゴミやほこりが落ちていたりしたら、それは入居希望者の脳にこの物件は管理が行き届いていないという印象を与えてしまいます。
一度、悪い印象を抱けばハウスクリーニングで室内をどんなにきれいにしていても、内見者に好印象を与えることは難しいのです。
既存の入居者にとっては、賃貸住宅であっても自分の家です。
自身が住む家の玄関や廊下が汚れていれば、決して快適な生活ができる環境だとは感じないでしょう。
廊下の電気が切れたままになっていたり、階段の隅にゴミや虫の死骸などが放置されていたりすれば、より良い環境の物件への住み替えを目指し、退去を考える人も出てくるかもしれません。
退去者が出なければ、空室が発生することはありません。
つまり、空室対策の第1歩は、今住んでいる入居者にできるだけ長く居住してもらうことなのです。
新たな入居者を獲得する場合も今の入居者の満足度を高めるためにも、共用部をきれいに保つ清掃は非常に有効な空室対策であり、空室対策の基本であると言えるでしょう。
2.常にきれいな物件であるために必要な清掃とは
自主管理をされているオーナーの場合は、定期的に物件を訪問して清掃を行っていることでしょう。
では、物件の管理を管理会社に委託している場合は、オーナーが実際に物件の様子を確認しているでしょうか。
管理会社の担当者にとってはこの程度で充分だと思うレベルであっても、入居者にとって不満が残るような清掃状況では意味がありません。
オーナー自らが清掃を行う場合も、管理会社に清掃を委託する場合も、清掃する際には入居者の目線で考え、入居者が気持ちよく生活できる環境を整えることが大切です。
管理会社の清掃の様子を確認するためには、定期的に物件に足を運んでご自身の目で確認したり、写真等で具体的に清掃状況を送ってもらうなどの工夫が必要になるでしょう。
3.清掃にかかる費用相場はどのくらい?
オーナーが自主管理をする場合、清掃にかかる費用は清掃道具の購入と賃貸物件までの交通費です。
しかし、清掃を管理会社に依頼した場合は、どの程度の費用がかかるのでしょうか。
1)日常清掃(巡回清掃)
賃貸物件の清掃には、2つの種類があります。
1つ目は日常的な清掃を行う日常清掃(巡回清掃)です。
多くの場合、日常清掃は月に1回や月に2回などの頻度で管理会社の清掃員が現場に訪れ、共用部分の掃き掃除や拭き掃除、ゴミ置き場の清掃、クモの巣の除去、電球が切れているところはないかなどの点検を行います。
そのため、巡回清掃とも呼ばれます。
日常清掃の費用は、賃貸物件の戸数と掃除を行う頻度によって異なりますが、おおよそ次のような金額となります。
日常清掃の費用相場
月1回 |
月2回 | 月4回 | |
4戸から10戸 |
5,000~7000円 |
10,0000~1,2000円 |
14,000~15,000円 |
11戸から15戸 |
7,000~10,000円 |
15,000~16,000円 | 16,000~20,000円 |
16戸から20戸 | 9,000~12,000円 | 12,000~20,000円 |
18,000~22,000円 |
2)定期清掃(特別清掃)
2つ目は汚れやすい箇所などを薬品や機械を使って掃除する定期清掃(特別清掃)です。
定期清掃は日常清掃だけでは落としきれない汚れの除去を目的とした清掃です。
定期清掃では汚れを落とすための特殊な薬品や機械を使って清掃を行います。
定期清掃の頻度は、年に1~3回程度であり、定期清掃の費用相場は清掃箇所やその内容、清掃を行う面積によって異なります。
定期清掃の費用は、㎡数で算出されることが多くなり、おおよその費用相場は次の通りです。
<定期清掃の費用相場>
掃除の箇所と内容 |
金額 |
外壁の高圧洗浄 |
150~200円/㎡ |
床のポリッシャー洗浄・ワックスがけ |
100~200円/㎡ |
床の剥離洗浄・ワックスがけ |
350~500円/㎡ |
ガラス洗浄 |
100~150円/㎡ |
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4.できるところはオーナーが清掃をすると費用は抑えられる
空室対策の面からも賃貸物件をきれいに保ちたいけれど、収益を考えるとできるだけ清掃の費用は抑えたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合は、一番安い業者に清掃を依頼したり、共益費に清掃費を上乗せすると費用を抑えられます。
最も手軽にできるコスト削減法は、オーナー自身ができる範囲の清掃を行うことです。
定期清掃については、専用の薬品や機械が必要になるため、プロの力を借りないと汚れをきれいに落とすことはできません。
しかし、日常清掃であればオーナーにもできることがあります。
そこで、賃貸物件の箇所別の清掃方法をご紹介します。
1)エントランス部分や廊下の床
床の清掃は、掃き掃除が基本です。 大きなゴミは手で拾います。
細かい砂ぼこりなどは、ホウキと塵取りを使って、隅からきれいに掃いて取り除きましょう。
2)ドアや郵便ポストなど
エントランスのドアや郵便ポストなどは、雑巾できれいに拭き上げます。
ドアには皮脂汚れが付きやすいため、ガラス用の洗剤などを使うとよいでしょう。
ポストの上は砂ぼこりがたまりやすい場所です。 絞った雑巾できれいに水拭きをします。
3)天井
エントランスや廊下の天井にはクモの巣が作られることが多くなります。
クモの巣は水切りネットなどをホウキの先に被せて絡め取るようにすると、除去しやすいです。
4)ゴミ置き場付近
ホウキと塵取りを使って掃き掃除をし、汚れが目立つようであればデッキブラシなどを使って水洗いをします。
まとめ
建物の共有部分の清掃は、新たな入居者を獲得するためにも、既存の入居者の退去を抑制するためにも非常に有効な空室対策であることをご紹介しました。
共用部の清掃は日常的な清掃を基本とし、日常清掃で落としきれない汚れを年に数回の定期清掃で補います。
建物の清掃は空室対策にも有効ですが、建物の資産価値を維持するためにも必要な作業です。
清掃を管理会社に依頼すればオーナーの手間は減らせますが、費用はかかってしまいます。
コストの面での負担を抑えたいのであれば、できる部分はオーナーご自身が日常清掃を行うようにするとよいでしょう。
反対に時間や手間などの負担を軽くしたいようであれば、管理会社に清掃を委託してみるのも1つの手段です。
月に数回の日常清掃を行う手間と労力、管理会社に清掃を委託するために発生する料金とを比較し、どちらの方がご自身に負担が少ないかを検討したうえで、最適な方法で物件をきれいに保つように心がけましょう。
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