備え付けエアコンの故障や交換はオーナーの費用負担?クリーニングや修理など賃貸の空調問題を解決

設備故障

経営している賃貸アパートやマンションに、エアコンを備え付けている方も少なくないでしょう。

もし、備え付けエアコンが故障してしまった場合、その修理費用や交換費用はオーナーの負担になるのでしょうか。

そこで今回は、エアコンの故障や交換の費用だけでなく、クリーニングを業者に委託する場合の費用負担など、賃貸物件の備え付けエアコンに関する疑問についてご説明します。

1.賃貸物件の備え付けエアコンの修理・交換費用はオーナー負担

賃貸物件に備え付けたエアコンが故障した場合は、オーナーに修繕の義務があります。

民法では、賃貸人は賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負うと定められているのです。

したがって、備え付けのエアコンが故障してしまった場合の修理や交換の費用は、オーナーが負担しなければなりません。

しかし、入居者が誤った使い方をしたことによる故障や、故意にエアコンにダメージを与えるような行為を行ったことによる故障の場合は、入居者に修理費用を負担する義務があります。

例えば、入居者が洗浄スプレーなどを使用して自分で掃除をしたことが原因で故障してしまった場合などは、入居者の責任となるため修理費用は入居者が負担することになります。

2.エアコン故障の連絡を受けたらまず確認すること

故障が疑われる症状があっても、次のような対処法を試してみるとエアコンが動く可能性があります。

エアコンが故障したと入居者から連絡を受けた場合は、入居者に次のようなことを試してみるように依頼してみましょう。

1)リモコンの電池が切れていないか、リモコンが故障していないか

リモコンの電池が弱っている場合、エアコンが作動しない場合があります。

電池が切れていないかを確認してもらいましょう。   リモコン自体が故障している可能性もあります。

リモコンの送信部分から赤外線が出ていない場合は、リモコンから信号が正しく送られません。

リモコンの送受信部をスマートフォンのカメラで写しながらリモコンのボタンを押すと、正常な場合は送受信部が光って見えます。

リモコンの動作確認もしてもらいましょう。

2)フィルターがホコリで目詰まりを起こしていないか

エアコンは動いているものの、室内が冷えない、温まらないといった場合は、フィルターが汚れている可能性があります。

掃除する事で目詰まりを解消し、問題を解決できる場合があるため、フィルターの状況を確認してもらいましょう。

3)室外機の周りにモノを置いていないか

室外機の周辺に植物や傘、自転車などが置かれていると周辺の空気を吸い込めないために熱交換効率が下がりあまり部屋が冷えません。

室外機の周辺にモノを置いていないか、確認をしてもらいましょう。

4)霜取り運転中ではないか

霜取り運転とは、室外機の周囲に霜が付いた場合に、霜を溶かす動作です。

冬場に暖房運転をするときには、室外機から冷たい風が排出されます。

そのため、室外機周辺の空気中の水分が冷やされ、室外機には霜が付きやすくなります。  

霜が付くとエアコンは霜取り運転をして暖房の熱を室外機に送る動作をするため、霜取り運転中はエアコンから室内に暖かい空気は出てきません。

一般的に、霜取り運転は10分程度待つと通常の運転に代わります。

気温が非常に低い日や大雪が降った日などは霜取り運転が起こりやすいため、そのような条件の日のエアコントラブルであれば、20分ほど様子を見てもらうようにしましょう。

3.備え付けのエアコンが故障したら、家賃減額の対応も必要

上に紹介したいずれの方法でもエアコンが動かない、またはエアコンから冷風や温風が出てこない場合は、経年劣化などによりエアコンが故障してしまった可能性が高くなります。

業者に連絡をし、エアコンの修理または交換を行うようにしましょう。

2020年には民法が改正され、賃貸住宅において設備等の不具合が生じた場合には賃料を減額しなければならないことが定められました。

これを受けて、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会では「賃室・設備等の不具合による賃料減額ガイドライン」を公開しています。  

このガイドラインによると、エアコンが作動しない場合は1か月あたり5,000円の家賃減額が適当であるとの見解が示されています。

また、その場合の免責日数は3日が妥当だとしています。

所有する賃貸物件のエアコンが故障が4日以上続いた場合、家賃を5,000円ほど減額しなければならなくなることを覚えておきましょう。

※あわせて読みたい記事

賃貸中のエアコンが壊れたら入居者のホテル代はオーナー負担?正しい対処法を解説

4.備え付けエアコンのクリーニング費用は誰が負担する?

入居者の故意や過失によらない理由でエアコンが故障してしまった場合の修理費用は、オーナーの負担となります。

では、エアコンの内部を掃除するクリーニングの費用はオーナーと入居者のどちらが負担することになるのでしょうか。

それぞれのケースをご説明します。

1)オーナーがエアコンクリーニング費用を負担するケース

フィルターの掃除などを適切に行っているものの、入居後半年程度でエアコンから異音や異臭がするケースなどは、オーナーがクリーニングの費用を負担する必要があります。

賃貸借契約の特約でエアコンクリーニングについての記載を設けていない場合は、入居者が退去した際のエアコンクリーニング費用もオーナーが負担することになります。

エアコンクリーニングを依頼する際には、補償付きのプランを提供している業者を選ぶようにしましょう。

2)入居者がエアコンクリーニング費用を負担するケース

入居者が定期的なフィルターの掃除などを怠ったことが原因でエアコンが汚れてしまった場合などは、入居者がクリーニング費用を負担することになります。

異臭や異音はないものの入居から半年以上が経過し、エアコン内部の汚れやカビが気になるという理由でクリーニングを行う場合もその費用も入居者の負担となります。

5.【社員を取材】免責期間内でエアコンのトラブル解決を可能にする当社の賃貸管理とは?

当社では賃料減額とならぬよう、設備故障の際は賃料減額の猶予期間である免責期間内でトラブルを解決できた多くの実績があります。

オーナー様の家賃収入を最大化する当社の賃貸管理について、設備トラブルの最前線で働く社員Fに話を聞きました。

1)夏場に向けて増えるエアコンの故障トラブル

社員Fによれば、夏場に向けてエアコンの設備トラブルは多くなり、入居者からの問合せも増えると言います。

エアコンが故障し、「寝られない」「暑すぎてホテルに泊まっている」などの問合せからは、如何にエアコンが入居者の快適な生活を保障する設備であるかを実感するそうです。

最悪の場合、熱中症で死に至る危機にも繋がるエアコンの故障。

ランドネット賃貸事業部では、迅速な対応と協力業者との連携をもってトラブル解決を図っています。

2)「修理or買い替え」故障は素早く判断し即日対応

設備故障の場合、故障の連絡から修理・交換の完了までに要した日数が賃料減額の対象となります。

ただ、エアコンの場合、故障の連絡から3日間は免責期間となり、この間に修理・交換が完了すれば賃料減額にならなくて済むのです。 

免責期間の3日でトラブル解決を実現するには、故障の連絡を受けてからの初動が肝心。

当社ではジャパンベストレスキューシステム株式会社(以下、JBR)と連携し、電話での問い合わせを24時間受付しています。

故障の問合せを受けた後は、入居者もしくはJBRスタッフに動かなくなったエアコンを撮影してもらい、その写真をもとにプロの修理業者が対応可能か、または買い替えるべきかを判断します。

その際に、修理や買い替えに掛かる見積もりを出すので、オーナー様へのご提案もスムーズで、問合せからトラブル解決までスピーディーに対応できます。

3)1戸1,210円で保証の上限金額なし!ランドネットの設備保証サービス

とりわけ入居者に過失なく設備が故障した場合、修理費用はオーナー様の負担となります。

賃貸経営において痛い出費になるわけですが、こうした不測の事態を免れるように、ランドネットでは「設備保証サービス」を用意しています。

1戸当たり月額1,210円(税込)で、以下の設備を上限金額なく保証。

修理だけでなく買い替えにも対応しています。

設備保証の対象機器

① エアコン

② 給湯器

③ 換気扇

④ インターホン

社員Fによれば、ランドネット賃貸事業部では年間150件の設備故障に対応していると言います。

ただ、ランドネット設備保証サービスに加入するオーナー様がおよそ500人に到達したこともあり、修理費用を自己負担する案件も減ってきているようです。  

ランドネットでは、オーナー様に安定した家賃収入を毎月確保していただきたく、「設備保証サービス」への加入をオススメしております。

「築年数が結構経過している」「いつ設備が故障するか不安」。

こうしたお悩みをお持ちの方は、「設備保証サービス」の詳細やご相談を賃貸事業部スタッフが受け付けております。

お気軽にお問合せください。

まとめ

賃貸物件の備え付けエアコンが故障してしまった場合の修理費用や交換費用は、入居者に原因がない限り、オーナーがその費用を負担することになります。

さらに、入居中にエアコンが使用できない期間が発生すれば家賃の減額をしなければならなくなります。

エアコンの修理や交換費用や故障による家賃の減額リスクを考えれば、こまめなエアコンクリーニングは決して高い出費にはならないのではないでしょうか。

入居後すぐにエアコンから異臭がするような場合は、入居者に不信感を与え、退去を早めてしまう可能性もあります。

入居者が快適に生活できるようにするためにも、エアコンの故障を防ぐためにも、退去時に原状回復工事を行う際には、エアコンのクリーニングも検討してみるとよいでしょう。

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監修者
西原 勇太【株式会社ランドネット】
西原 勇太【株式会社ランドネット】
賃貸仲介・管理をはじめ売買や開発に携わり、不動産の総合キャリアを構築。多角的な視点と提案でオーナーの賃貸経営をサポート!【資格】宅地建物取引士・公認 不動産コンサルティングマスター【不動産業界歴】17年

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