賃貸マンションの鳩駆除はオーナーの責任?被害防止や駆除の方法を解説
近隣トラブル
賃貸マンションのベランダや共用部に、鳩が住み着くなどして悩まされるケースは少なくありません。
鳩が飛来する状態をそのまま放置しておけば、洗濯物を干せなくなったり、糞や羽などが落ちて衛生面が悪化したり、さまざまな問題が生じます。
入居者から鳩の被害について訴えがあった場合、賃貸マンションの鳩駆除はオーナーの責任の下で行わなければならないのでしょうか。
今回は、賃貸マンションにおける鳩駆除の責任所在と、鳩の被害を防ぐ方法などについてご説明します。
目次
1.増えるマンションの鳩被害

日本では平和の象徴ともされている鳩ですが、賃貸マンションのベランダに飛来したり、巣を作ってしまったりすると、入居者の生活にさまざまな弊害をもたらします。
昨今、都市部を中心にマンションの鳩被害が増加しています。 都市部に住む鳩は、岩場の割れ目などに巣を作る習性があります。
しかし、都市部に岩場などはありません。 都市部で岩場に似た場所といえば、高いところにあり、自由に出入りができるマンションのベランダや廊下などになってくるのです。
さらに、マンションであれば猫やカラスなどの天敵から身を守れる点、雨もしのげる点なども、鳩にとってより好都合なのでしょう。
2.マンションにおける鳩被害とは
マンションに鳩が飛来するようになると、次のような被害を受ける可能性があります。
1)巣を作る

前述のように、鳩にとってマンションのベランダや廊下は、天敵からも身を守ることができる快適な空間です。
そのため、マンションに巣を作る鳩は少なくありません。 鳩は野生動物であり、野生動物は鳥獣保護管理法によって守られている動物です。 鳩は一度巣を作ると、同じ場所に何度も巣を作り直す習性があり、巣を作られてしまうと鳩の糞や羽で不衛生な状態になってしまいます。
2)羽や糞による衛生面の問題

鳩の羽には、アレルギー疾患の原因ともなるノミやダニなどが付着しているといわれています。 羽が落ちるときには、ノミやダニが周囲に飛び散るともいわれており、吸いこんでしまうと喘息などの健康被害を引き起こす恐れがあります。
また、鳩の糞にはカビの一種であるクリプトコッカス属真菌が繁殖しやすいといわれています。
鳩の糞で増殖したクリプトコッカス属の真菌を吸いこむと、クリプトコッカス症による肺炎を発症する恐れがあるのです。 健康な大人であれば発症するケースは多くはありませんが、免疫力が低い人や体力が落ちている人などは注意が必要です。
3)洗濯物に鳩の糞が付着する
鳩が巣を作ってしまったベランダに洗濯物を干していると、鳩の糞が付着してしまう可能性もあります。
干す度に洗濯物が汚れてしまうようであれば、ベランダに洗濯物を干すことはできなくなってしまいます。 また、ベランダの床や壁に糞が付着すれば、糞の中でさまざまな菌が増殖するほか、ゴキブリなどの害虫が集まってきてしまう可能性もあります。
4)騒音の被害
鳩は鳴きます。 たまに聞こえる鳴き声であれば、それほどうるさいと感じることはないかもしれません。
しかし、早朝からベランダという至近距離で毎日のように鳴き声が聞こえるようになれば、騒音に感じるようになるでしょう。
3.賃貸マンションの鳩駆除はオーナーの責任?

分譲マンションであれば、鳩の被害を受けている場合、マンションの管理組合で話し合いを行い、必要な対策を講じるようになります。
では、賃貸マンションの場合、鳩の駆除や被害防止対策は、オーナーの責任の下で行わなければならないのでしょうか。
1)賃貸マンションの鳩駆除は入居者が行う
賃貸マンションのベランダに鳩が飛来するようになったり、巣を作るようになった場合、鳩駆除の責任は入居者にあります。
建物や設備の不具合などが原因となる場合は、オーナーに責任がありますが、鳩が住み着くようになってしまった原因が建物にあると特定できるケースはほとんどありません。
外部から飛来する鳩の被害の責任をオーナーに求めることは難しいケースがほとんどです。 そのため、居住してから鳩がベランダなどに飛来し、糞をしたり、巣を作ってしまったりした場合には、入居者が鳩の駆除を行う必要があります。
2)オーナーの責任で鳩駆除が必要になる場合も

オーナーに鳩駆除の責任を求められるケースは多くありません。 しかし、入居をしたときにすでにベランダが鳩の糞で汚れていたり、鳩が住み着いていたりした場合は、オーナーに鳩駆除の責任を求められる可能性があります。
また、マンションの共用部に鳩が巣を作ってしまった場合も、オーナーの責任で鳩駆除を行わなければならない可能性が高くなります。
3)所有するマンションで鳩の被害が出ている場合は
入居した後で鳩の被害が出ている場合、オーナーの責任が問われるケースは多くありません。
しかしながら、鳩の糞などの被害によって退去を検討する入居者も出てくると考えられます。 また、鳩は一度巣を作った場所に繰り返し巣を作る傾向が強いため、空室となった場合も引き続き鳩が住み続け、次の入居者が見つかりにくくなってしまう可能性も高くなります。
入居者から鳩の被害について訴えがあった場合、オーナーに責任はないものの、鳩をそのまま放置しておくのは将来的なことを考えても、決して得策ではないでしょう。
4.鳩の被害を防止するための対策・鳩駆除の方法とは

鳩の被害を防ぐために、オーナーとしてできる対策をご紹介します。 入居者の不満を軽減させるためにも、鳩対策としてできることは速やかに実施するようにしましょう。
1)ネットを張って鳩の侵入を防ぐ

ベランダにネットを張ってしまえば、鳩はベランダに侵入できなくなります。
所有するマンションのベランダに鳩が飛来するようになった場合だけでなく、近隣のマンションで鳩の被害が増えてきた場合や、敷地内でよく鳩を見かけるようになった場合などは、早めに対策をとりましょう。
2)ベランダの手すりにスパイクを設置する

巣が作られているわけではなく、ベランダの手すりに鳩が飛来するようになった場合は、トゲトゲが付いたスパイクをベランダの手すりに設置すれば、鳩が手すりに止まれなくなります。
ただし、すでに巣がある場合には、手すりに止まらずに巣に直行してしまうため、この対策では効果を期待できません。
3)定期的に手すりに忌避剤を塗る
鳩が止まりそうな場所に鳩が嫌がる忌避剤を塗る方法もあります。 鳩の忌避剤にはスプレータイプや固形タイプ、ジェルタイプのものがありますが、最も効果が持続しやすいのはジェルタイプの忌避剤であるといわれています。
ジェルタイプは、べたべたするため鳩に不快感を与えることができ、飛来を抑える効果が期待できるのです。 また、鳩が苦手な臭いや味などを含んでいるため、鳩が近づきにくくなります。
4)鳩の被害がひどい場合は業者に依頼

鳩が巣を作っており、糞などの被害がひどい場合には、専門業者に依頼して鳩駆除をしましょう。
前述したように鳩の羽や糞には病原菌が付着している可能性があります。 健康被害の恐れもあるため、鳩駆除専門業者に依頼し、清掃と飛来を防ぐ対策を行った方が賢明です。
まとめ

鳩がマンションに飛来して糞などの被害を受けるケースが増えています。 入居後に鳩による被害が生じた場合、オーナーに鳩駆除の責任があるわけではありません。
しかし、ベランダに洗濯物が干せなくなったり、衛生面で問題が生じるようであれば、入居者の退去を早めてしまう可能性があるでしょう。 鳩の被害防止には、ネットを張ったり、手すりに忌避剤を塗ったりといった方法があります。
安定した入居率を維持するためにも、マンション近隣に鳩が増えたり、入居者から鳩の被害について相談を受けたりした場合には、巣を作られる前に早めに対策することをおすすめします。
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