区分マンションに無料インターネットは必要?「回線が遅い!」クレーム回避の対策を解説
空室対策
スマートフォンやパソコンが普及した現在、無料インターネット設備が備えられた賃貸マンションやアパートは入居者に人気だと言われてきました。
しかし、せっかく入居者のニーズを満たそうと無料インターネット設備を導入したにもかかわらず、最近では「マンションのネット回線が遅い」というクレームを招いてしまう例も発生しています。
では、なぜマンションのネット回線が遅くなってしまうのでしょうか。
本記事では、インターネット回線が遅い理由と、区分マンションの無料インターネット設備の必要性についてご説明します。
目次
1.「マンションのインターネットが遅い」とクレームになる原因とは?

インターネット回線の速度が遅く、利用する度にストレスを感じるような状態であれば、無料インターネットを決め手に入居した人は騙されたように感じてしまう可能性があります。
そのため、無料で提供されるサービスであっても、「ネットが遅い」というクレームに発展してしまうのです。
マンションのインターネットが遅い理由としては、主に次の2つの原因が考えられます。
1)導入している回線の品質が良くない
インターネット回線には、いくつかの通信方式があります。
少し前まで利用されていたIPv4は、PPPoEと呼ばれる接続方法にしか対応しておりません。
この方式はプロバイダーの設備を経由してインターネットに接続します。
プロバイダーの設備にアクセスする回線が多くなると、「なかなかつながらない」「通信速度が遅くなる」という事象が発生するのです。
現在、主流となっている通信方式であるIPv6は、IPoEと呼ばれる新しい接続方法を利用できます。
IPoEはプロバイダーの設備を介することなく、直接インターネットに接続できるため、通信速度も速くなります。
したがって、「無料インターネットが遅い」とクレームになるマンションの場合、導入している回線に問題がある可能性が考えられます。
2)マンション内のインターネット利用者が多い

一棟マンションで無料インターネットを提供している場合、一つの光回線を各部屋に分岐する方式をとっているケースが多くあります。
多くの人が入居していれば、それだけ利用者も増え、回線は混雑するでしょう。
とくに、ワンルームマンションの場合、ほとんどの入居者が日中は学校や会社で不在にすることが多く、夜の帰宅後にインターネット利用率が上がります。
ライフスタイルの似た人が入居すると、同じ時間帯にインターネット回線の接続数が急激に増え、ネットの接続速度が遅くなるのです。
2.「回線が遅い!」クレームを避けるには?

マンションのインターネット回線が遅いというクレームを避けるためには、次のような対策が必要です。
1)インターネットの通信速度が速い回線業者を選ぶ
インターネットの通信速度は、回線を提供する事業者によって異なります。
光回線を提供する業者によっても通信速度はさまざまです。
費用だけで回線業者を選ぶと、「ネットが遅い」というクレームにつながる恐れがあります。
インターネットの通信速度を調べ、速度が速い事業者を選ぶようにしましょう。
しかしながら、区分マンションの場合、通信回線を収容する集線装置や、配線を引き込む配管スペースが限られているため、各区分所有者が自由に回線事業者を選択できない可能性も。
まずは、オーナーが管理組合に相談し、個別に回線を引くことができるのかを確認することが大切です。
2)IPv6に対応しているプロバイダーを選ぶ
プロバイダーが対応している通信方式によって、インターネットの通信速度は変わります。
前述のようにIPv4方式ではなく、IPv6方式の方が通信速度は速くなります。
しかし、プロバイダーによっては、IPv6に対応していないケースも。
プロバイダーを選ぶ際にはIPv6に対応している会社を選ぶようにしましょう。
また、区分マンションでは、管理組合がプロバイダーと一括契約を結んでいるケースもあります。
区分所有者が自由にプロバイダーと契約を結べる場合、IPv6に対応しているプロバイダーを選ぶことが可能です。
ただし、一括契約の場合は、プロバイダーの選択肢がない点に注意しましょう。
3)Wi-Fiルーターの規格に注意する

現在は、有線でインターネットを使用するのではなく、Wi-Fiでテレビやパソコン、スマートフォンなどに接続するケースが一般的です。
Wi-Fiルーターの規格によっても、インターネットのつながりやすさは変わります。
新しい規格であるWi-Fi6、またはWi-Fi6Eであれば、6GHz帯の利用が可能になるため、通信速度も安定します。
Wi-Fiルーターの規格に注意しましょう。
3.区分マンションに無料インターネットは必要?

区分マンションに無料インターネットを導入する場合、一棟のマンション・アパートのように自由に回線工事を行ったり、プロバイダーを選んだりすることはできません。
しかし、入居者に人気の設備と言われている以上、無料インターネットを導入した方が良いのでしょうか。
1)安定した通信速度の提供が可能な場合は、空室対策として有効
区分マンションに無料インターネットを導入すべきかどうかの答えは、導入できるインターネット回線の通信速度によって変わります。
なぜなら、提供しているインターネット回線の通信速度が遅いと、これが原因でクレーム対応しなければならないデメリットが生じるからです。
そのため、十分な通信速度を提供できる回線業者やプロバイダーを選べれば、無料インターネットの導入は空室対策として有効でしょう。
2)インターネット無料以外にも効果的な空室対策がある
無料インターネットの通信速度が遅いケースが少なくないことから、最近では賃貸物件を選ぶ際にインターネット無料の条件を敢えて選択しない人も増えています。
オンラインゲームをしたい人や、動画配信サービスを使用したい人は、通信が安定していない無料インターネットサービスを避ける傾向にあるのです。
安定した回線速度のインターネットを無料で提供するためには、オーナーの費用負担も大きくなります。
費用対効果を考えた時に、インターネット無料が必ずしも空室対策に最適な方法であるとは言えない可能性も。
インターネット無料以外にも、コストをかけずに入居者のニーズを満たせる空室対策はたくさんあります。
区分マンションへの無料インターネット導入は、管理組合との話し合いも必要になるなど手間もかかります。
インターネット無料を導入する前に、より簡単でコストのかからない空室対策を検討してみてはいかがでしょうか。
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まとめ

インターネット無料は、入居者に人気の設備だと言われています。
しかしながら、無料インターネットの通信速度が遅いために、入居者からクレームが入る事例が増加。
必ずしも空室対策に有効であるとは言えない状況となっています。
区分マンションの場合、インターネットの回線を引き込むにも管理組合に確認をとらなければなりません。
回線業者やプロバイダーを自由に選べない場合、速い通信速度を提供するのが難しい可能性も。
無料インターネットにこだわりすぎず、その他の有効な空室対策に目を向けた方が良いケースもあるでしょう。
当社では、区分マンションに有効なさまざまな空室対策のご提案が可能です。
無料インターネットを導入すべきかお悩みの場合には、お気軽に当社までご相談ください。