サブリース解約で違約金が発生!相場や対策を解説【賃貸オーナー向け】

空室対策

サブリースは賃貸経営の手間を省くことができ、利益を上げたいオーナーにとってメリットが大きい経営方法です。

しかし、契約したサブリース会社によっては十分な利益を得られないばかりか、解約時に多額の違約金を請求されるケースも。

本記事では、サブリース解除時に発生する違約金の相場と、サブリース以外の賃貸管理の委託方法をご紹介します。

1.サブリース契約は解約できる?

サブリースは、オーナーから賃貸物件を一棟まるごと借り上げたサブリース会社が入居者へ転貸するスキームです。

原則として契約期間が定められていますが、契約期間の途中で契約を解除することはできるのでしょうか。

1)サブリースの途中解約は難しい

サブリース契約期間中の途中解約は困難です。

サブリースはオーナーとサブリース会社の間で賃貸借契約が締結されるため、サブリース会社は借地借家法により物件の借主としての権利が強力に保護される立場にあります。

そのため、賃貸借契約を貸主側から解約する正当事由が無い限り、たとえ契約書上に解約条項を設けていたとしても、借地借家法を根拠に解約できないケースもあるのです。

2)サブリース解約に必要な正当事由

サブリース契約を解約するためには、賃貸借契約を解除せざるを得ないような正当な事由が必要となります。

代表的な正当事由には以下のようなものが挙げられます。

  • オーナー自身が建物に居住する必要がある
  • 老朽化にともない建物を建て替える必要がある
  • オーナーの金銭的な理由により物件を売却する必要がある
  • 長期にわたり借主側から賃料を受け取れていない

 

ただし、上記の事由に該当したとしても、必ず解約が認められるとは限りません。

建物の利用状況や契約後の経過によっては、裁判により正当な事由として認められない場合があります。

2.サブリース解約のメリット

サブリースは物件の入居率にかかわらず、サブリース会社がオーナーへ一定の賃料を支払う条件の契約です。

そのため、入退去が激しい物件や入居率が低い物件では、オーナー自身が経営するよりも収入が安定しやすくなるでしょう。

一方で、入居率が高くても支払いを受ける賃料は一定のため、家賃収入が増えることはありません。

仮にサブリース手数料が15%に設定されている場合、入居率が85%を切る期間は家賃収入が実際よりも増えます。

しかし、入居率が常に90%を超えるような物件であれば、家賃収入が実際よりも減るため、サブリース契約を解約するほうがメリットは大きいでしょう。

関連記事:【賃貸経営】空室率の目安は?種類や計算方法を解説

3.サブリース解約には違約金が必要?

サブリース契約には、解約条項が設けられており、条件を満たすことで解約することができます。

しかし、サブリース会社が解約に同意したとしても、一般的には条項により定められた違約金を支払う必要があります。

1)違約金の相場は家賃半年分

サブリースの解約に必要な違約金は、賃料の6カ月分がおおよその相場とされています。

ただし、実際の違約金は契約条件によって異なるでしょう。

サブリース会社によっては3カ月程度に設定している場合もあれば、12カ月分の高額な違約金を請求されることも。

違約金はあくまで契約内容によって決められますので、解約を検討する際には契約書に記載された違約金の条件を確認しておきましょう。

2)解約にともなう違約金トラブル

サブリースの解約時には違約金をめぐりトラブルが発生することがあります。

先述の通り、サブリースはオーナーとサブリース会社との間で結ぶ賃貸借契約です。

そのため、解約時にはサブリース契約における違約金だけでなく、借主に対する立退料を別途請求される場合があります。

サブリース会社の姿勢次第では、立退料の請求を巡って裁判になる可能性も十分に考えられるでしょう。

 

また、サブリース契約の中にはサブリース会社がさらに別のサブリース会社へ転貸することがあります。

こうした転貸前提の契約は、サブリース会社2社それぞれに違約金が設定されるため、解約時には2倍の違約金が請求されます。

これらは解約の手続きを始めてから表面化する場合が多いため、オーナーは必ず契約書を確認し、解約金を支払うだけのお金を用意できるかどうか確認しておきましょう。

関連記事:「サブリース会社がまた不祥事…」一括借り上げ契約をうまく使う方法とは【最新2024年】

4.サブリースと管理委託の違い

賃貸管理を委託する方法は「サブリース」「管理委託」に分類されます。

サブリースは前述の通りサブリース会社と賃貸借契約を結び、サブリース会社が又貸しする形で賃貸経営を行います。

オーナーは入居率にかかわらず一定の賃料を受け取れますが、賃貸経営方針を決めることはできず、礼金や更新料といった収入を受け取れません。

また、解約時には貸主都合による賃貸借契約解除にともない、高額の違約金の支払いが発生します。

 

管理委託は、物件の賃貸管理のみを委託する方式です。

賃貸経営の主権はオーナーに残したまま、賃貸経営に必要な各種手続きを委託できます。

基本的にはサブリースのような家賃保証がなく、入居率に応じて家賃収入は変動します。

一方で、委託に必要な手数料はサブリースよりも低額であることから、入居率が高いほど高額の収入を得られます。

更新料や礼金も受け取れますので、サブリースに比べて高い収入を得やすくなるでしょう。

5.管理委託の業務内容

賃貸管理業務を委託する場合、一般的に次のような業務を任せられます。

1)入居者募集

ポータルサイトへのインターネット広告の出稿や仲介会社への物件紹介を通じて入居者を募集します。

2)入居審査

入居希望者を審査し、入居可否を判断します。

主に継続して家賃を支払う能力が審査対象になりますが、トラブルの原因にならない人物であるという観点も重視します。

3)賃貸借契約の締結

入居審査に通過した入居希望者と賃貸借契約を結びます。

管理会社が仲介も行っている場合には、入居希望者への重要事項説明やカギの引渡しといった対応も行います。

4)家賃回収

入居者が支払う家賃の回収も管理業務のひとつです。

家賃の振込先に管理会社の口座を指定し、振り込まれた家賃から手数料を差し引いた金額をオーナーへ送金します。

5)問い合わせ対応

入居者からの問い合わせ窓口となり、設備の不具合やカギの紛失といったトラブルへの対応を行います。

また、一部の入居者の迷惑行動が原因となる住民トラブルも管理会社が対応します。

6)契約更新手続き対応

入居者の契約更新手続きも委託できる管理業務のひとつです。

契約更改に必要な書類を作成して手続きを行い、入居者が支払った更新料から手数料を差し引いてオーナーへ送金します。

7)退去時の手続き対応

入居者が退去する際の手続きを行います。

書類上の手続きだけでなく、退去時の立ち会いや敷金の精算といった手続きも委託可能です。

8)物件の管理

物件の共用部の清掃や消耗品の交換、施設の点検手続きなどを行います。

エレベーター点検のように住民の生活に影響がある管理業務を行う場合には、事前に日時や影響範囲の告知を行います。

6.管理委託の手数料相場

管理業務を委託する際には、管理会社に手数料を支払う必要があります。

手数料は管理会社によって異なりますが、一般的には家賃の5%前後が相場として考えられています。

ここでいう家賃は、実際に入居者がいる部屋から発生している家賃です。

仮に15部屋があるアパート1棟の管理を任せている場合、2部屋が空室になっている期間は、13部屋分の家賃×料率で支払う手数料が算出されます。

手数料が安い管理会社に委託すれば、それだけオーナーの手元に残るお金は増えるのです。

しかし、手数料が安い管理会社は対応する管理業務が限定されていることが多く、オーナーが自ら一部の管理業務を行う必要があるかもしれません。

委託先を選ぶ際には管理料の安さだけを基準にせず、対応してもらえる業務範囲も含めて検討しましょう。

まとめ

まとめ

サブリースは、オーナーとサブリース会社が賃貸借契約を結び、サブリース会社が又貸しを行う物件管理の手法です。

管理を完全に任せながら安定した家賃収入を得られるメリットがある一方、入居率が高くても家賃収入が増えないデメリットもあります。

また、解約時には多額の違約金を請求される可能性がある点には注意が必要です。

賃貸管理を不動産会社に任せる場合、サブリースよりも手数料の安い管理委託を選択することで、賃貸経営の収益性を高めることができるでしょう。

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