ネット通販時代の空室対策:宅配ボックス導入完全ガイド!そのメリットと効果は?
空室対策
宅配ボックスは、若い世代に人気の賃貸アパート・マンション設備であり、空室対策としても効果的です。
本記事では、宅配ボックスの種類、利便性、導入の際のポイントについて解説。
賃貸オーナーが物件の競争力を高め、入居者のニーズに応える方法を見ていきましょう。
目次
1.宅配ボックスは入居者に人気の設備!空室対策にも有効
宅配ボックスは、賃貸アパートやマンションの入居者に人気のある設備です。
なぜ、宅配ボックスの人気が高まっているのでしょうか。
1)宅配ボックスの利便性
宅配ボックスとは、届いた荷物を受け取るためのボックスです。
宅配ボックスがあれば、不在のときに荷物を宅配ボックスの中に入れてもらえるため、再配達を依頼する手間や受け取りの時間を気にして在宅しなければならないといった負担がかかりません。
在宅時でも入浴中や寝起きの場合など、荷物の受け取りが難しいときもあるでしょう。
宅配ボックスがあれば、このような場合でも荷物を宅配ボックスの中に入れてもらえるという入居者にメリットがあります。
2)インターネットショッピングの普及と宅配ボックスニーズの高まり
宅配ボックスのニーズが高まっている背景には、インターネットショッピングの普及が挙げられます。
実店舗に足を運ばなくても商品を自宅まで届けてもらえるネットショッピングは、インターネットの普及と新型コロナウィルスの感染拡大の影響による外出自粛の影響により利用が大きく増加しています。
総務省の家計消費状況調査によると、2人以上の世帯におけるネットショッピングの支出額とネットショッピングを利用した世帯の数は、2017年から年々増加していることがわかります。
このことから、今後も宅配ボックスのニーズは続くと考えられるでしょう。
3)宅配ボックスは賃貸アパート・マンションの空室対策に有効
野村総合研究所が行った2018年の調査によると、賃貸アパート・マンションのターゲット層となる20代・30代のインターネットショッピングの利用率は約80%にも上っています。
つまり、若い世代の大多数はインターネットショッピングを利用しており、宅配によって届けられた商品を何らかの形で受け取らなければならないのです。
宅配便を受け取るために指定した時間に自宅にいなければならないことは、忙しい人にとっては煩わしく感じるケースもあります。
若い女性の中にはセキュリティの面から、対面の受け取りに抵抗を持つ人も少なくありません。
宅配ボックスはこれらの悩みを解消してくれるものであり、宅配ボックスがある賃貸アパート・マンションを魅力に感じる人が多いのです。
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2.宅配ボックスの種類
最近では、マンションやアパートに設置されるもののほかに戸建て住宅用の宅配ボックスも登場しており、さまざまなメーカーからいろいろな大きさの宅配ボックスが発売されています。
宅配ボックスの主な種類をご紹介します。
1)機械式(アナログ式)の宅配ボックス
機械式の宅配ボックスは、ダイヤルを回して指定の番号に合わせたり、テンキーで指定の番号を入力したりすることでボックスの扉を開くタイプです。
機械式の宅配ボックスは比較的安価であり、操作も簡単なことが多いため、導入しやすいといったメリットがあります。
2)コンピューター式の宅配ボックス
タッチパネル式の操作パネルに暗証番号を入力するものやカードキーを使って解錠するタイプなどがあります。
機械式の宅配ボックスと比較すると高価になりますが、荷物の盗難やいたずらなどの被害を防ぐ機能は高いと言えます。
3)置き型の宅配ボックス
アパートやマンションの各居室の玄関前などに置くタイプの宅配ボックスです。
宅配ボックスには南京錠が付いており、入居者は南京錠のカギを使って解錠します。
安価に導入できますが、盗難トラブルや入居者のカギ紛失などのトラブルが発生するリスクもあります。
4)多機能な宅配ボックス
宅配ボックスの中には、冷蔵品を受け取れる保冷機能が付いているものや受け取りの印を押せる捺印機能が付いているものなど、さまざまな機能を持つ宅配ボックスも販売されています。
3.宅配ボックス導入時に押さえておきたいポイントとは
宅配ボックスは空室対策ともなるため、新築の賃貸アパート・マンションには宅配ボックスが初めから導入されているケースが多くなっています。
しかし、既存の賃貸アパート・マンションでも後から宅配ボックスを設置することができます。
では、賃貸オーナーは宅配ボックスを導入する際に、どのような点に注目して選べばよいのでしょうか。
1)所有するアパートやマンションの形状に合った宅配ボックスか
賃貸アパートやマンションに宅配ボックスを導入する場合は、どこに宅配ボックスを設置するかによって選ぶ宅配ボックスの種類が変わってきます。
エントランス部分に宅配ボックスを設置できるスペースがある場合は、スペースに合わせて大小のボックスを組み合わせられるような宅配ボックスを設置するとよいでしょう。
エントランス部分に宅配ボックスを設置するスペースがない場合は、各部屋の前に設置できる置き型の宅配ボックスが向いているでしょう。
2)宅配ボックスの設置戸数はいくつ必要か
エントランスに宅配ボックスを設置できる場合は、アパートやマンションの全戸分のボックスを設置する必要はありません。
しかし、10戸あるのに宅配ボックスが1つしかない場合などは、利用できない人の方が多くなってしまい、入居者にとってのメリットが少なくなります。
賃貸アパート・マンションの宅配ボックスの設置目安は、戸数の3割程度だと言われています。
10戸であれば3個、20個であれば6個程度の宅配ボックスを用意すれば十分でしょう。
3)宅配ボックス導入にどのくらい費用がかかるか
各戸の玄関前に置くタイプの小型の宅配ボックスであれば、戸数分の宅配ボックスを購入するだけでほかの費用はかかりません。
置き型の宅配ボックスの費用は1個当たり5,000円~5万円程度です。
アナログ式の宅配ボックスを購入する場合の費用は、大きさ等によって価格が異なますが、10万円から30万円程度が一般的です。
そのほか工事費用が10万円ほど必要になります。
コンピューター式の宅配ボックスも大きさによって価格は異なりますが、30万円から50万円程度の費用と工事費10万円程度が必要になるでしょう。
設置工事が必要になる宅配ボックスの場合は、購入以外にもリースを利用するという方法もあります。
リースでは、高額な初期費用を抑えることができ、メンテナンスのサービスが付帯されているケースも多いため、初期費用を抑えたい場合はリース契約も検討するとよいでしょう。
4.宅配ボックス導入の流れ
置き型以外の宅配ボックスを導入する際には、次のような流れで手続きを行います。
- 宅配ボックス会社に問い合わせ
- 現地を確認し、見積もり依頼
- 購入orリースで契約
- 工事完了後、利用開始
宅配ボックスの導入を考えているようであれば、複数の会社を比較したうえで、契約方法や宅配ボックスのタイプを検討するようにしましょう。
まとめ
インターネットショッピングの台頭に伴い、宅配ボックスのニーズは非常に高くなっています。
特に若い世代のインターネットショッピング利用率は約80%にもなり、賃貸アパート・マンションに対しても宅配ボックスの設置を望む声は少なくないことから、空室対策にも有効な手段であることがわかります。
宅配ボックスを導入する際には、設置場所や宅配ボックスの種類、費用などを検討しながら所有する物件に合った設備を選ぶようにしましょう。
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