マスターリースとは?メリットやサブリースとの違いも解説

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賃貸経営をするオーナーにとって最大の不安要素である空室を解消する賃貸経営の手段の一つに、サブリースというサービス方式があります。

しかし、サブリース契約を巡るトラブルがこれまでに多く発生し、問題となってきました。

そこで、2020年6月にはサブリース新法とも呼ばれる「賃貸住宅の管理業務などの適正化に関する法律(賃貸住宅管理業法)」が施行され、サブリース契約のさまざまな面において法的な規制が行われることとなりました。

サブリース規制の中には、マスターリース契約に関する規制が含まれています。

サブリース契約を規制する法律にマスターリース契約という別のワードが出てくると、混乱してしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、マスターリースとサブリースの違いやマスターリース契約のメリットなどについてご説明します。

1.マスターリースとは

マスターリースとは、不動産会社が部屋を第三者に転貸することを目的に、オーナーから物件を一括して借り上げる一括賃貸契約を指す言葉です。

賃貸住宅管理業法では、マスターリース契約を特定賃貸借契約と呼んでいます。

つまり、マスターリースはサブリースを前提として、オーナーと不動産会社の間で結ぶ賃貸借契約となります。

オーナーがサブリース業者である不動産会社とマスターリース契約を結ぶと、サブリース業者は入居者を募集して第三者に部屋を貸し出します。

そして、入居者から支払われる賃料から手数料を差し引いた額をオーナーに支払うという構図になります。

2.マスターリースとサブリースの違い

マスターリースとサブリース契約は、混同されて使われることも多い言葉ですが、厳密にいえば両者には次のような違いがあります。

1)サブリースとは、サブリース業者と入居者間の契約

マスターリースは、サブリースを行う際のオーナーと不動産会社間で結ぶ契約です。

サブリースは転貸を意味する言葉で、サブリース業者が入居者に部屋を貸し出す際に結ぶ賃貸借契約を指します。

つまり、サブリースでは、サブリース会社はオーナーとマスターリース契約を結び、サブリース契約を結ぶことになるのです。

サブリース契約では、物件の貸主はオーナーではなくサブリース業者となり、毎月の賃料もサブリース業者に支払います。

入居中にトラブルがあった場合や退去の連絡なども、オーナーではなくサブリース業者、またはサブリース業者が管理を委託している管理会社に入れます。

そのため、マスターリース契約を結ぶと入居者とオーナーが接する機会は、ほとんど生じません。

2)賃貸管理法の一つであるサブリース方式

オーナーとサブリース会社がマスターリース契約を結び、サブリース会社が入居者と結ぶ契約をサブリース契約といいます。

サブリース方式とは、サブリース業者がオーナーに対して家賃保証や空室保証などを行う賃貸管理の方法です。

そのため、サブリースという言葉には、サブリース契約とサブリース方式の両方の意味を指すケースが多くなっています。

3)マスターリース契約の2つの形

マスターリース契約を結ぶと、サブリース業者は入居者から賃料を受け取り、そのうち手数料を差し引いた一定の額をオーナーに支払います。

サブリース業者によって、いずれかの方法を選択できる場合もあれば、どちらかの支払い方法しか取り扱っていないケースもあります。

マスターリース契約を結ぶ際には、賃料の受け取り方法についても確認をしてくことが大切です。

賃料の支払い方式には、主に次のような2つの形があります。

空室によるリスクを保証する「空室保証型」

マスターリース契約では、建物をまるごとサブリース業者に貸し出します。

そのため、サブリース業者からオーナーに支払われる賃料は、建物一棟分の賃料だと捉える考え方が空室保証型の契約です。

建物一棟分の賃料として考えれば、入居状況に関わらずサブリース業者から一定の賃料が支払われるようになります。

賃貸経営をするオーナーにとって、空室による賃料の低下は大きな不安要素です。

空室保証型のマスターリース契約では、このような賃貸オーナーの悩みを軽減できます。

注意

空室時も賃料が払われますが、空室が続けばサブリース更新時に賃料が下げられます。
本当の意味で空室リスクが0になる事はありません。

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物件の入居者数に合わせて賃料が変動する「実績連動型」

もう一つの賃料の受け取り方法が、入居状況に合わせて月々に受け取れる額が変わる実績連動型です。

実績連動型では、空室が多くなればその分、サブリース業者に入る賃料も少なくなるため、オーナーに支払われる賃料も少なくなります。

しかし、満室状態になればそれだけ得られる賃料も高くなるため、オーナーも高い賃料収入を得られるというメリットがあります。

実績連動型のマスターリース契約では、入居率によってオーナーの手元に入る金額が変わってくるため、運用をするサブリース業者の手腕によって収益が大きく変わります。

そのため実績連動型のマスターリース契約を結ぶのであれば、賃貸経営の運用実績が豊富にあり、高い入居率を誇っているサブリース業者を選ぶ必要があるのです。

3.マスターリース契約のメリット

マスターリース契約を結ぶと、どのようなメリットがあるのでしょうか。

マスターリース契約の主なメリットをご紹介します。

1)手間がかからない

マスターリース契約では、オーナーはサブリース業者と賃貸借契約を結ぶのみで、入居者と個別に賃貸借契約を結ぶ必要がありません。

管理業務を管理会社に委託した場合でも、オーナーが貸主であることに変わりはないため、所有するアパートやマンションの戸数分、オーナーは賃貸借契約を結ぶ必要があります。

戸数の少ないアパートやマンションであれば、それほど負担に感じることはないかもしれませんが、戸数の多い物件を所有しているほど、賃貸借契約の手続きや更新手続きなどは手間が掛かります。

物件や入居者の管理もサブリース業者が行うため、入居者からの問い合わせや設備故障などが発生した際にもオーナーの対応はほとんど不要となり、手間をかけずに賃貸経営ができるようになります。

マスターリース契約では、オーナーに係る負担を最小限に抑えられる点がメリットの一つです。

2)不動産経営の実践的なノウハウがあまり必要ない

アパートやマンションを経営するには、どのように入居者を獲得するか、家賃をどのくらいに設定すれば利益も出しつつ入居者も獲得できるのかなど、安定して経営していくためのノウハウが必要になります。

初めての不動産経営や収益物件を相続したオーナーにとっては、不安を感じることもあるでしょう。

マスターリース契約では、オーナーはサブリース業者と賃貸借契約を結べば、サブリース業者が入居者の募集から賃貸借契約の締結、入居中のトラブル対応、契約の更新確認、解約手続きまで、全てを行います。

そのため、オーナーが不動産経営の知識やノウハウを持ち合わせていなくても、しっかりとしたサブリース業者を選ぶことができれば、問題なく不動産経営ができるのです。

ただし、サブリース業者の中には、不動産経営の知識が少ないオーナーに対し、リスク面をよく説明しないケースもあります。

サブリース規制によってそのような業者の規制は進んでいますが、オーナー側もマスターリース契約についてはよく学んでおく必要があるでしょう。

3)空室リスクを低減できる

マスターリース契約の賃料の受け取り法の一つに、空室保証型があります。

これは、入居率に関わりなく一定の賃料がオーナーに支払われるというもので、極端な例を挙げれば入居者が0の場合でも一定の賃料を手に入れることができます。

空室保証型のマスターリース契約は、空室によって賃料収入の低下を不安に思うオーナーにとって空室リスクを軽減できるというメリットがあります。

実績連動型のマスターリース契約であっても、運用実績が豊富なサブリース業者を選べば高い入居率を維持できる可能性が高くなるため、自主管理をするよりも空室のリスクを減らせる可能性があります。

4)相続税対策として効果を発揮できる

資産を相続した場合は、資産に応じた相続税の負担が発生します。

不動産は現金よりも相続税評価額が低くなり、さらに第三者に貸し出しをしている収益物件は、より相続税評価額が小さくなるという仕組みになっています。  

収益物件の評価額を計算する際には、賃貸割合が計算に含まれてきます。

賃貸割合とは相続時点の入居率のことで、賃貸割合が高いほど相続税評価額が低くなり節税効果が高くなります。

マスターリース契約では建物一棟をサブリース業者に貸し出すため、賃貸割合は100%となり相続税の節税効果を最大化することができます。

4.マスターリースのデメリット

メリットもある一方でマスターリース契約にはデメリットもあります。

1)空室保証型でも賃料が減額されるリスクがある

空室保証型のマスターリース契約は、空室リスクに不安を抱えるオーナーにとってメリットの大きい賃貸方式に感じます。

しかし、入居者が0であってもオーナーに一定の支払いを行わなければならない状況が続けば、サブリース業者の経営が傾いてしまいます。

そのため、マスターリース契約の中にはサブリース業者がオーナーに対して賃料減額を要求できるという事項が含まれており、未来永劫の空室保証がなされるわけではないことを覚えておきましょう。

2)解約時に違約金が発生する可能性がある

マスターリース契約は、正当な事由が認められない限りオーナーからの解約は難しくなっています。

解約をする場合は違約金などが発生する可能性が高くなるため、簡単に契約を解除することはできません。

しかし、サブリース業者からは解約予告を行えば、簡単に契約を解除できるようになっています。

マスターリース契約ではオーナー側の意向による解約は難しいものの、サブリース業者から解約をされるリスクもあるという点を把握しておかなければなりません。

まとめ

マスターリース契約とは、第三者に転貸をするサブリースを前提とした建物の一括借り上げ契約です。

マスターリース契約とサブリース契約の違いは、契約者の違いです。

ポイント
  • サブリース業者とオーナー側の賃貸借契約がマスターリース契約
  • サブリース業者と入居者が結ぶ賃貸借契約がサブリース契約

空室リスクの不安を軽減するマスターリース契約は魅力的に映るかもしれません。

しかし、その保証は永久に続くわけではなく、解約しにくいといったデメリットもあります。

所有する賃貸物件の管理方式にお悩みの場合は、信頼できる管理会社に相談してみることをおすすめします。

なお、当社ではサブリース契約は推奨しておりません。当社の管理手法(空室対策)についてこちらからご覧ください。

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監修者
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