【アパートの外壁塗装】相場はいくらで、何年ごとに実施すべき?

原状回復

賃貸アパートのオーナーの中には、アパートの外壁を何年ごとに塗り替えるべきなのかに悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

アパートの外壁は、一定周期ごとの塗り替えが推奨されています。

今回は、アパートの外壁塗装をするメリットと外壁塗装をすべき時期、外壁塗装にかかる費用や期間の目安などをご紹介します。

1.賃貸アパートの外壁塗装は何年ごとにするべき?

賃貸アパートに限らず、外壁は10年に1回のペースでの塗り替えが目安になるといわれています。

塗料の種類によって耐用年数は異なり、また、建物の立地条件によっても劣化のスピードも変わるため、一概に10年が経ったらすぐに塗り替えなければならないというわけではありません。

しかしながら、10年が経過すれば、外観的にも劣化が見られる時期です。

賃貸アパートの場合は、外壁の劣化の状態も確認しながら、10年~15年ごとを目安に外壁塗装を検討した方がよいでしょう。

2.定期的に外壁塗装をする必要性とメリット

定期的に外壁塗装を実施すると費用がかかるため、オーナーの中には頻繁に外壁塗装が必要なのだろうかと思う方もいらっしゃるかもしれません。

定期的な外壁塗装が必要になる理由と外壁塗装をするメリットをご説明します。

1)外壁塗装で建物の劣化を防ぐ

外壁塗装には、建物の劣化を防ぐ効果があります。 建築から時間が経つと外壁の塗料は薄くなり、雨水などが外壁材や構造体に入り込みやすくなります。

定期的な外壁塗装には、外壁に再度塗料を塗り、雨漏りや建物の劣化を防ぐ効果があるのです。  

また、外壁塗装工事は、まず外壁のひび割れや剥がれなどの状態をチェックし、劣化した箇所を補修することから始めます。

したがって、外壁塗装は単に塗料を塗るだけでなく、外壁の劣化も補修する工事なのです。

外壁塗装には、この点でも賃貸アパートの劣化を遅らせる効果があるといえます。

2)入居者獲得に効果がある

築年数が同じアパートでも、外観に大きな差があれば、新しく見えるアパートの方が入居者を集めやすくなります。

外壁塗装を行えば、汚れていた外壁をきれいに蘇らせることができ、色合いも今風のおしゃれなカラーリングに変えられるため、アパート自体を新しく見せる効果が期待できます。

また、しっかりメンテナンスをしているアパートは、管理が行き届いているアパートであるという印象も与えます。  

外壁の塗装が剥がれたり、ひびが入っていたりすれば「安心して暮らせる環境ではないのでは?」、「室内でトラブルが発生してもすぐに対応してもらえないのでは?」と思われてしまうこともあるでしょう。

外壁塗装によって、見た目を美しく整えられれば、内見の時などに入居者に与える印象が良くなり、入居率がアップする可能性があるのです。

3)アパートの資産価値を維持する

定期的な外壁塗装によって、建物の劣化を抑えられれば、賃貸アパートとしての資産価値を長く維持することができます。

長くアパート経営を続けていきたい場合はもちろん、どこかのタイミングで売却を考えている場合も、資産価値を守ることは重要です。

外壁塗装は、定期的に劣化箇所を補修するため、外観を美しくするだけでなく、アパートの資産価値の維持にもつながります。

4)修繕コストを抑えられる

定期的な外壁塗装は、その都度費用が発生するためにコストが高くなると思われるオーナーも多いでしょう。

しかし、実際には定期的に外壁塗装をする方が、トータルの修繕コストは低く抑えられる可能性があります。

こまめなメンテナンスを続ければ、修繕する箇所は最小限に抑えられます。

しかし、長く外壁塗装をせずに放置してしまうと、外壁材や躯体などが劣化し、塗装だけでは修繕ができません。

その場合、躯体の補修や外壁の貼り替えなども行わなければならない可能性があるのです。

工事が大規模になればなるほど、費用は高くなり、結果として定期的に外壁塗装をしていた方が、修繕コストを抑えられていたというケースは少なくありません。

トータルの修繕コストを抑えられる点も外壁塗装のメリットでしょう。

3.アパートの外壁塗装工事の費用相場は?

アパートの外壁塗装の費用は、選ぶ塗料の種類や建物の大きさ、高さなどによって変わってきます。

1)塗料による価格の違いと耐用年数

アパートの外壁塗装に用いる塗料にはさまざまな種類がありますが、よく用いられる塗料は「ウレタン」「シリコン」「フッ素」「無機」の4種類です。

それぞれの塗料の、1㎡あたりの費用相場と耐用年数は次のとおりです。

塗料の種類 1㎡の価格相場  (耐用年数)

ウレタン 1,800円~2,500円 (7~10年)
シリコン 2,000円~3,500円 (10~15年)
フッ素  3,500円~4,800円 (15~20年)
無機   4,000円~5,500円 (20~30年)

2)アパートの大きさによる外壁塗装費用の違い

上にご紹介した塗料の価格相場は、1㎡あたりの塗料の料金です。

したがって、塗装をする外壁の面積が大きくなればなるほど、塗料も多く必要になるため、コストも高くなります。

また、外壁の面積が大きくなれば、人件費もかかります。

職人の人数が増えればそれだけ人件費もアップしますが、職人の人数を抑えた場合は日数がかかるため、いずれの場合も外壁の面積が大きい方が費用は高くなります。

3)アパートの階数による外壁塗装費用の違い

外壁塗装では、塗料代、人件費、現場管理費、廃材処理費などのほか、足場代が必要になります。

足場とは、職人が高所の作業をする際に足をかけるところです。

アパートが3階建ての場合は、2階建てや平屋のアパートに比べて足場も高く組まなければならなくなるため、足場代も高くなり、外壁塗装の費用も高くなります。

4)アパートの外壁塗装の費用相場

一般的な2階建てアパートの面積の目安は500㎡であり、塗装費用の相場は200~300万円程度になるといわれています。

もちろん、より大きなアパートより高級な塗料を選んだ場合には塗装費用も高くなります。

また、3階建てのアパートは約700㎡と想定すると、外壁塗装の費用相場は300~500万円程度になるといわれています。

4.賃貸アパートの外壁塗装の期間は?何日かかる?

外壁塗装中は、アパートの周囲を足場で囲い、塗料の飛散を防ぐために足場をメッシュシートなどで覆います。

さらに、居室の窓などにも塗料が付かないようにビニールシートで養生するため、入居者の生活にも影響を与えます。

賃貸アパートの外壁塗装は何日くらいかかるのでしょうか。

1)外壁塗装期間の目安は2週間程度

外壁塗装工事では、足場の設置、高圧洗浄、劣化箇所の修繕、下塗り、中塗り、上塗り、チェック、足場の解体という手順で進みます。

アパートの外壁塗装工事に必要な期間の目安は、10日から2週間程度です。

ただし、アパートの大きさや高さなどによって日数は前後します。

2)雨の多い時期は工期が延びる

雨が降ってしまった場合は作業ができません。

そのため、雨の多い時期に外壁塗装を依頼すると、工期が延びてしまう可能性が高くなります。

また、冬は気温が低下するため、塗料が乾燥するまでに時間がかかる可能性があり、雪の多い地域などは冬場の作業は難しくなります。

外壁塗装をする場合には、雨の多い時期や降雪地域では冬場を避けて時期を選ぶと、比較的予定通りに工事を進められるでしょう。

5.外壁塗装をするべきタイミングの見分け方

外壁塗装をするべきタイミングは10年~15年が目安になるとご紹介しました。

しかし、外壁の状態によっては10年経たずして外壁塗装をした方がよい場合や、10年経過後もまだ劣化が進んでいない場合があります。

10年を一つの目安としながら外壁の状態をチェックすることで、適切な塗装のタイミングを判断することができるでしょう。

1)外壁にカビや苔が生えている

外壁が黒っぽくなっている場合は、カビが生えている可能性があります。

また、緑色になっている場合は苔が生えていると考えられます。

日当たりの悪い場所などは、カビや苔が生えやすくなりますが、外壁の防水機能が低下しているサインでもあります。

外壁の防水機能が低下すれば、雨水が外壁にとどまりやすくなり、湿った状態を好むカビや苔が繁殖しやすいのです。

また、見た目にも良い印象は与えないため、外壁がカビや苔で覆われ始めたら、外壁塗装を検討するとよいでしょう。

2)チョーキングが見られる

外壁に触れた時に、白い粉が手に付いた場合はチョーキング現象が起きています。

チョーキングは、紫外線や風雨などによって塗料の樹脂が劣化し、手に付着する現象です。

チョーキングが見られる場合は、塗装表面の劣化が始まり、防水機能も低下していると考えられるため、外壁塗装を考えるとよいでしょう。

3)外壁の塗装が剥がれている

外壁の塗装が剥がれている場合、外壁材に雨や紫外線が直接あたるため、外壁材は大きなダメージを受けます。

外壁塗装だけでは修復できなくなってしまう可能性もあるため、塗装が剥がれている状態まで進んでいる場合は、早急に塗り替えを検討した方がよいでしょう。

4)シーリング材が剥がれたり割れたりしている

サイディングボードを使用した外壁の場合、ボードの継ぎ目やサッシの周りなどの隙間をシーリング材で埋めます。

シーリング材も紫外線などにより劣化し、弾力を失っていくと割れたり、剥がれたりといった症状が見られるようになります。

シーリング材が劣化している場合、シーリング材が割れた隙間から雨水が入り込む可能性が高くなるのです。

外壁塗装時にはシーリング材の打ち替えをするため、シーリング材に劣化が見られた場合も外壁塗装を検討した方がよいでしょう。

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5)外壁にひびが入っている

外壁にひびが入っている場合も、外壁が劣化しているサインです。

ひびの深さや大きさにもよりますが、ひび割れが大きくなると外壁材に雨水がしみこみ、外壁材の劣化を起こします。

また、さらに内部まで雨水が浸透すれば雨漏りの原因にもなってしまいます。

外壁にひびが入っている場合も、ひびの補修とともに外壁塗装を検討すべきです。

まとめ

アパートの外壁塗装は、10年~15年を目安に塗り替えを行うべきだといわれています。

外壁塗装の費用相場は、アパートの大きさや選択する塗料の種類などによって変わってきますが、2階建てアパートの費用の目安は200万円~300万円程度です。

外壁塗装を定期的に行えば、建物の劣化を防ぎ、建物の資産価値を長く維持できるようになります。

また、見た目をきれいに保てるため、入居者も獲得しやすくなるでしょう。 アパートの外壁塗装をするのであれば、入居者に人気の色に塗り替えるとより空室を改善できる効果が高まります。

アパートの外壁塗装を検討されているようであれば、豊富な客付け実績を持つ弊社にご相談ください。

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監修者
西原 勇太【株式会社ランドネット】
西原 勇太【株式会社ランドネット】
賃貸仲介・管理をはじめ売買や開発に携わり、不動産の総合キャリアを構築。多角的な視点と提案でオーナーの賃貸経営をサポート!【資格】宅地建物取引士・公認 不動産コンサルティングマスター【不動産業界歴】17年

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