アパートの階段「うるさい」過去には崩落事故も…対策は?
近隣トラブル
アパートの階段や廊下など、共用部の音がうるさいと入居者からクレームを受け、お悩みになっているオーナーもいらっしゃるのではないでしょうか。
階段を上り下りする際の音がうるさいのは、入居者の使用方法に問題があると考えられます。
しかしながら、アパートの構造や階段に使用している材質が原因で騒音が発生している可能性も。
また、過去にはアパートの階段が崩落し、死亡事故につながった事例もあります。
アパートの階段は、騒音だけでなく、安全性も確認することが大切です。
本記事では「アパートの階段がうるさい」と苦情が入った場合に実施できる対策や、安全性を高める方法などについてご説明します。
目次
1.アパートの階段がうるさい原因

アパートの階段や廊下がうるさい原因は2つあります。
1つは構造や使用している素材などアパート自体に起因するもの、もう1つは入居者の使用方法によるものです。
1)アパートの構造による騒音
まず、アパートが木造や軽量鉄骨造、重量鉄骨造の場合、鉄筋コンクリート造に比べると音が響きやすくなります。
また、外階段を設置しているアパートの場合は、階段に近い部屋ほど、階段を上る足音が響きやすくなるでしょう。
階段の素材も、音の響きやすさに大きく関係します。
例えば、金属製の階段は振動しやすいため、足音も響きやすくなるのです。
内階段を設置している場合も、階段や廊下をタイルで仕上げているアパートがあります。
タイルも靴音が響きやすい素材の一つです。
2)入居者の使い方による騒音
階段の音の響き方は、入居者の履いている靴によって変わってきます。
女性が身につけるハイヒールは、鉄製やタイル張りの階段を歩くときに、カツカツという音が響きやすくなります。
サンダルのようにかかとが固定されず、足と離れやすくなる靴もパタパタとした音がなりやすいです。
その他、ソールの素材が硬い男性用のビジネスシューズも、足音が響きやすい傾向にあります。
また、入居者の歩き方によっても音の響き方は異なります。
音が響きにくいスニーカーなどを履いている場合でも、勢いよく階段を駆け上がったり、下りたりすれば、大きな音が響くでしょう。
足音だけでなく、入居者が大声で会話や通話をしながら階段を上り下りすると、話し声が騒音になるケースも。
とくに、階段近くの部屋は音が響きやすく、早朝や深夜に話しながら階段を上り下りすると、クレームにつながりやすくなります。
2.オーナーができるアパート階段の騒音対策

アパート階段の騒音に関するクレームが入った場合、騒音を放置しておくと入居者の不満が募ります。
最悪、退去につながる可能性も。
では、オーナーができるアパート階段の騒音対策を2つご紹介します。
1)貼り紙や文書で入居者に注意を促す
外階段のあるアパートでは、階段近くの入居者は階段の音が気になりがちです。
そのため、自身が上り下りするときは、できるだけ音を立てないように気を付ける傾向にあります。
しかし、階段から離れた部屋に住んでいる入居者の場合、階段を上り下りするときの音がうるさいことに気付いていない可能性も。
集合玄関など掲示物を貼れる場所があれば「階段の上り下りの際はできるだけ足音や話し声に気を付けてほしい」という旨の注意書きを貼ることをおすすめします。
入居者に注意喚起したくても掲示物を貼る場所がない場合は、各部屋のポストに文書を入れ、足音や話し声の軽減に気を付けてほしい旨をお願いするとよいでしょう。
おすすめ記事:木造アパートの騒音で空室が続発!騒音主と連絡が取れない時の対処法とは?

2)音が響きにくくなる素材を階段に貼る
金属製やタイル張りの階段は、素材を変えることで騒音を軽減できる可能性があります。
厚みのあるクッション素材を内側に入れた床材を貼ると、階段を上り下りする際に発生する衝撃音を吸収。
防音だけでなく、滑りにくい加工が施されているものもあり、そのような素材を使用すれば、階段の騒音を防ぐだけでなく転倒事故などの防止にもつながります。
階段の状態や長さなどによっても変わってきますが、強力なテープで貼り付けるタイプのものもあり、簡単に施工が可能。
しかしながら、オーナー自らが施工することは難しいでしょう。
アパート階段の騒音にお悩みの場合は、管理会社やリフォーム会社に相談することをおすすめします。
おすすめ記事:賃貸管理会社の選び方とは?信頼できるパートナーを見つける方法
3.アパート階段を巡る大きな事故とガイドライン

昨今、アパートの階段が崩落する事故が起きています。
後述する八王子市内のアパートの階段崩落事故を受け、国土交通省は「木造の屋外階段等の防腐措置等ガイドライン」と「賃貸共同住宅に係る工事監理ガイドライン」を公表しました。
入居者の安全を確保するためにも、ガイドラインを確認した上で、適切な対応をとりましょう。
1)八王子市のアパート階段崩落による死亡事故
2021年4月、東京都八王子市にあるアパートの外階段が崩落し、入居者が転落死する事故が起きました。
事故現場となったアパートは2013年に完成した建物で、それほど築年数が経っているわけではありませんでした。
しかし、当初の設計では鉄骨が採用されるはずだった廊下と踊り場のつなぎ目部分に木材が使用されており、木材が腐食したために崩落してしまったのです。
事故の数時間前には、階段のつなぎ目付近にある化粧板が落下しており、発見した別の入居者によって管理会社に連絡が入っていました。
設計通りの施行がなされておらず、腐りやすい木材を階段に使用したことが、階段の崩落につながったと考えられます。
その後の調査により、このアパートの施工業者が手掛けた物件241件のうち、事故があったアパートと同様に木材で鋼製の階段を支えていた物件は、214件にも上っていたことが分かっています。
2)築50年のアパートで階段崩落事故
2023年7月、東京都板橋区のアパートで2階の外階段の床が抜け、引っ越し会社の作業員2人が転落し、怪我を負う事故も発生。
このアパートは築50年ほどが経過していたとされています。
近隣の住民からは、大きな音とともに階段が崩れ落ちたという証言が出ており、老朽化が階段崩落の原因だと考えられます。
3)木造の屋外階段等の防腐措置等ガイドライン「オーナーの責務は?」
木造の屋外階段等の防腐措置等ガイドラインでは、アパート所有者は適切な維持管理を行わなければならないことが明文化されました。
アパートの階段について、オーナーは日常的な点検を行い、劣化などが確認された場合は速やかに専門家に点検を依頼。
必要に応じて交換や改修などの適切な措置を講じなければなりません。
また、初期不良の早期発見と劣化状況の定期的な把握のため、専門家による点検を定期的に行う旨も示されています。
まとめ

アパート階段の騒音について入居者からクレームが入った場合、入居者に階段使用時の注意を促す貼り紙の掲示や文書の配付を行うとともに、階段の床材を音がしにくい素材に変えるなどの対策を行いましょう。
また、施工不良や老朽化などによってアパートの階段が損壊した場合、大きな事故につながる恐れがあり、オーナーの責任が追及される可能性も。
ガイドラインの内容をしっかり確認した上で、定期的に階段の状況を確認し、騒音対策だけでなく、入居者の安全を第一に考えた対策を行いましょう。
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