長期入居に繋げる賃貸オーナーができる工夫7選

成功事例

賃貸住宅のオーナーにとって、長い間住み続けてくれる長期入居者は嬉しい存在です。

長期入居者が増えるほど家賃収入が安定し、経営上の未来予測が立てやすくなります。

しかし、なかなか入居者が定着せず、収入が安定しないことに頭を悩ませているオーナーも少なくありません。

なぜ短期入居者ばかりが増えてしまう賃貸物件になってしまうのでしょうか。

今回は、短期入居者が増えやすい理由とともに、オーナーができる長期入居に繋がる工夫についてご紹介します。

1.オーナーが長期入居を歓迎する理由

長期入居者の増加は、安定した賃貸経営を目指すためには欠かせない要素です。

家賃収入が高い水準で安定すれば、それだけオーナーの収入も安定し、また物件のメンテナンスや事業の拡大といった計画も立てやすくなります。

具体的にどのような理由で収入の安定に繋がるのか、注力したい3つのポイントを解説します。

1)空室リスクの低下

長期入居者の存在が安定した賃貸経営に繋がるもっとも大きな理由は、空室リスクの低下です。

賃貸経営は、どれだけ空室がない状態を長く作れるか次第で安定感が変わります。

空室ができてしまうと、その後長期間入居者が現れない空き室リスクが発生します。

また、入居者募集に成功しているとしても、短期入居者が頻繁に入れ替わる状態が続くと、時には入居率が50%を割り込むような時期も生まれてしまうでしょう。

こうした空室が生まれることによる家賃収入減を低減するには、多くの長期入居者を確保するのが有効です。

2)リフォーム費用・原状回復費用の節約

新規の入居者を入れる前には、部屋のメンテナンスが必要です。 入居者には原状回復に必要な費用を負担する義務があります。

しかし、入居者が負担するのは故意過失による損耗や破損に限られますので、経年劣化や通常使用での汚れ等はオーナーが費用を負担します。

入居者の入れ替えが多いほどオーナーの出費が増えてしまいます。

3)募集活動費の節約

入居者を集めるためには広告を出し、入居希望者に空室の存在を知らせる必要があります。

広告を出すためには費用の負担が必要であるため、空室が出るたびにコスト負担が必要です。

その点、長期入居者が部屋に居続けてくれている間は広告を出す必要がないため、オーナーが負担するさまざまなコストが軽減されます。

2.なぜ長期入居者が増えない?早期退去が多い理由

できるだけ長く住んでもらいたいのに、なかなか実現できない例は少なくありません。

入居者がすぐに転居してしまう賃貸物件には、入居者が不満を抱える共通の特徴があります。

1)エリアの相場よりも家賃が高い

建物や設備が古い物件の家賃が近隣の相場よりも高い場合、入居者の定着率が低下するケースは少なくありません。

たとえ駅から近いなどの利点があったとしても、同じエリアの物件よりも明らかに割高の家賃が設定されていると、近場に空室ができた途端に退去者が続出してしまうおそれがあります。

2)管理不全で住み心地がよくない

どれほど築浅で新しい物件であっても、管理の手が行届いていなければ住み心地は悪くなります。

例えば、廊下の電球が交換されない、いつまでも古い掲示物が張り出してある、廊下のゴミがいつまでたっても掃除されないなどです。

住民が快適に暮らすための対応がなされていない物件は、なかなか住民が定着しません。

3)入居者トラブルへの対応が行われていない

近隣の入居者に対する不満も、退去の大きな理由になります。

ゴミ出しのルールを守らない人や共有エリアの使い方が悪い人がいるだけで、直接被害を受けることはなくても不快な気持ちを感じてしまうでしょう。

近年は騒音に関するトラブルが増えています。 住民同士が直接揉めてしまうようなトラブルは、健全な入居者が退去する決定的な理由になってしまいます。

そうした大きなトラブルを未然に防げないと、住民の退去が続出してしまう事態に繋がるかもしれません。

3.長期入居者を増やすための工夫7選

入居者に長く住んでもらうためには、前述の早期退去の理由を無くす必要があります。

不満を解消するだけでなく「長く住んでよかった」と思えるような満足度を上げることも、長期入居者を増やすためには有効な手段です。

入居者を増やすための対策は、お金をかけなければいけないものばかりではありません。

まずは小さな負担でできる工夫を積み重ねながら、入居者が快適に住み続けられる環境を作りましょう。

これらと合わせて、そもそも長期入居ってどれくらいの期間?と感じる方は賃貸の平均居住期間はどれくらい?長く住んでもらう方法を伝授をご覧ください。

1)入居時にしっかりとした審査を行う

退去の原因となる住民トラブルを防ぐ方法のひとつに、入居時の審査の強化があります。

空室があるときにはすぐにでも人を入れたいと思うのがオーナーの正直な気持ちです。

しかし、十分な審査を行わずに希望者を入居させた結果、周辺への迷惑行為や家賃滞納といったトラブルを引き起こされるおそれがあります。

問題を起こしそうな入居者を入れないよう、事前に入居審査を入念に行った上で入居可否を判断しましょう。

2)家賃設定を周辺相場に合わせる

入居者は毎月支払う家賃の額には非常に敏感です。 日頃から近隣物件の情報を調べる方も多く、自分が住んでいる物件が明らかに割高であると感じてしまうと、すぐに引っ越しを検討してしまうかもしれません。

長期入居者として定着してもらうためにも、周辺の相場と比較して割高感が出ない程度の家賃設定にしておくのがオススメです。

なお、あまり安すぎる家賃の物件はかえって不信感を抱かせるおそれがありますので、相場にあった家賃設定かつ適度な管理を行っている物件であれば、相場を大きく下回る家賃にする必要はないでしょう。

3)建物・設備を定期的にメンテナンスする

共用部にいつもゴミが落ちているマンションや、壁のひび割れが目立つようなアパートは、快適な生活が送れる環境とはいいにくいでしょう。

たとえ新築でデザイン性に優れていたとしても、一度入居者が十分な管理がされていない空間だと感じてしまうと、常に小さなストレスを抱えることになってしまいます。

常に管理が行き届き、清潔で快適な空間を作ろうという努力を感じられる物件は、住んでいても非常に心地がいいものです。

「居心地が良くて引っ越しできない」と感じる入居者が増えるように、まずは目の届く範囲から建物や設備の管理を行うとよいでしょう。

4)入居者トラブルは早期から対応する

どれだけ入居審査時に目を光らせたとしても、住民トラブルを完全に防ぐのは困難です。

トラブルの元となっている本人が意図的に迷惑行為をしているわけではなく、気がつかないだけという場合もありますので、大きな問題になる前にトラブルの解決に向けて対応しましょう。  

まずは共用部の掲示板への告知や入居者全員へのポスティングによる連絡を行い、問題の存在を周知しましょう。

悪意によるトラブルでない場合は、この段階での解決が望めます。 問題が継続するようなら、問題を起こしている個人への段階的な警告を経て、最終的には強制退去の手続きを進めましょう。

5)短期解約違約金特約を設定する

せっかく入居者が決まっても、数カ月程度の短期間での退去を繰り返されてしまっては、ハウスクリーニング代などの出費で損をしてしまうかもしれません。

自己都合による早期退去を防ぐためには、短期での退去時には違約金を請求するための「短期解約違約金特約」の設定が有効です。

短期解約違約金特約は、一般的に入居から1ヵ月~1年ほどの早期退去に対して家賃1ヵ月分程度の違約金を求めるための特約です。

この違約金があれば、たとえ短期間で退去されたとしても、広告費や原状回復費用を賄えるので安心です。

6)長期入居特典を設定する

早期退去へのペナルティである短期解約違約金特約だけではなく、入居期間の長さに応じたメリットを用意するのも、長期入居者を増やす有効な手段です。

定番のサービスのひとつが、水回り設備の無料メンテナンスです。

一定期間ごとの掃除や設備交換は、入居者に対する特典としても物件の整備の面でもメリットがあります。

そのほかにも、家賃のキャッシュバックや更新料の無料化、備え付け家具・家電のプレゼントなど、入居者にとって直接的な利益になる特典が考えられます。

7)賃貸管理に優れた不動産会社に管理業務を委託する

入居者に長く住み続けてもらうために対策をしたいと考えても、物件が遠方にあるケースや賃貸経営の経験が少ないオーナーでは、継続して効果的な対策を打つのは難しいかもしれません。

もし、オーナー自身で工夫をするのが難しいようなら、賃貸管理業務を得意とする不動産会社に管理業務を検討してもよいでしょう。

賃貸管理経験が豊富な不動産会社ほど物件に適した管理業務が行えますので、長期入居者の増加も期待できるでしょう。

まとめ

賃貸物件の収益性を維持するためには、長期入居者の割合を増やすことが大切です。 同じ人が長く住む物件ほど原状回復費用や入居者募集のための費用がかからず、継続して家賃収入が入ってくるため、安定した賃貸経営が期待できます。

長期入居者を増やすためには、入居者がかかる不満や不安を解消し、快適に暮らせる環境を維持する必要があります。

今回ご紹介した7つの工夫を意識し、入居者が過ごしやすい物件を作りましょう。 

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監修者
徳永 光泰【株式会社ランドネット】
徳永 光泰【株式会社ランドネット】
多店舗展開の賃貸仲介・管理会社で統括マネジャーを経験!他、不動産ベンチャー企業で執行役員として創設期に携わり、大手不動産会社ではプロパティマネジメントに従事する。【資格】宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・公認不動産コンサルティングマスター【不動産業界歴】26年

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